三戸舜介 写真:Getty Images

 アルビレックス新潟から海外挑戦を果たした選手では、MF伊藤涼太郎がベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)の主力選手として活躍。ステップアップ移籍の可能性も取りざたされる一方、パリ五輪U23日本代表MF三戸舜介が所属先のオランダ1部スパルタ・ロッテルダムで苦しんでいるようだ。

 現在22歳の三戸は、2023年12月に新潟からスパルタへ完全移籍。2028年6月末までの4年契約を結ぶと、2024/25シーズン開幕前にはQPRへ完全移籍したFW斉藤光毅の穴を埋める存在として期待されていた。しかし、今季はオランダ1部リーグ開幕戦でスタメン出場したが、第2節以降はほぼ全試合で途中出場。1ゴールと結果を残せていないだけに、現地での評価は芳しくない。

 オランダメディア『VI』は12月5日、三戸の現状について「スパルタでの火災は一時的に収まったが、まだ役には立っていない」とリポート。「彼はEU圏外枠である日本人選手の中で、年俸はクラブ史上最高額だが、ここまでスタメン出場はわずか1試合。同胞である斉藤が退団した後、サイドの陣容は整っていない」と指摘している。

 そんな三戸とは対照的に、伊藤は今季はここまでベルギー1部リーグ10試合でスタメン出場と、レギュラー定着へ前進。12月1日に行われたKRCヘンクとのダービーマッチでは、ノールックパスから同点ゴールをアシストしただけに、ベルギーメディア『Voetbal』から「彼のテクニックは、他のクラブで付加価値になる」と評された。

 パリ五輪直前のフランス戦で1アシストをマークし、本大会の初戦でパラグアイ代表から2ゴールを奪うなど、国際舞台で実績を残している三戸。伊藤に引けを取らないだけのクオリティーを兼ね備えているだけに、今シーズン後半戦での巻き返しを期待したい。