- 一般サービス業の平均時給の国際比較
最後に、一般サービス業の労働時間あたり雇用者報酬について、国際比較をしてみましょう。
図4はOECD33か国の一般サービス業について、労働時間あたり雇用者報酬を比較したグラフです。 黒丸は全産業平均値を表します。
ほとんどの国で全産業平均値を下回ります。
日本は24.9ドルで、OECD30か国中20位、G7中最下位で、OECD平均値30.4を大きく下回ります。
労働時間あたり雇用者報酬 一般サービス業
購買力平価換算 2021年 単位:ドル 30か国中
1位 51.6 ベルギー
5位 41.2 フランス
8位 39.2 ドイツ
10位 36.0 アメリカ
15位 33.4 イタリア
16位 31.6 イギリス
20位 24.9 日本
平均 30.4 - 一般サービス業の平均時給の特徴
今回は、一般サービス業の平均時給(労働時間あたり雇用者報酬)についてご紹介しました。
日本の一般サービス業は、産業の中でも低い水準となっています。
一般サービス業の労働者数は多く、国内での存在感も大きい産業ですね。どの国も23~27%のシェアを占めているようです。
一般サービス業は、主要先進国では23~27%程度を占める非常に規模の大きな産業です。
特に日本では27.1%とかなり高い水準に達しています。
一般サービス業の平均時給は国際比較してみても、30か国中20位で、全産業平均値と比べて順位は変わりません。
国際的に見ても、一般サービス業は相対的に平均時給の低い産業という事が言えそうです。
ボリュームの大きな産業故に、この平均時給の低さが全体に与える影響も大きいのではないでしょうか。
特に宿泊・飲食業などはアルバイトやパートも多く、時給水準が低く抑えられがちと思います。
逆に、この産業の時給水準が上がっていくと全体の底上げにもなりそうですね。
日本の産業は全般的に労働に対する対価が低いように見受けられますが、一般サービス業では特にそれが確認できるのではないでしょうか。
皆さんはどのように考えますか?
編集部より:この記事は株式会社小川製作所 小川製作所ブログ 2023年12月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「小川製作所ブログ:日本の経済統計と転換点」をご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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