地球温暖化はグローバルサウスの問題

地球全体の死亡率(RCP4.5)の分布は、図3のようになる。年間平均気温が30℃近いニジェールでは死者は毎年10万人あたり140人増えるが、平均気温が0℃に近いフィンランドでは280人減る(円の大きさは1人あたりGDP)。

図3 平均気温と温暖化による死亡率の増加(Carleton et al.)

このように地球温暖化は熱帯の問題であり、日本が脱炭素化にコストをかける必要はない。ゆるやかな温暖化なら死亡率は減り、北国では積雪がなくなり、北海道はリゾートになるだろう。

必要なのはグローバルサウスの「気候弱者」を開発援助や技術移転で救済することだ。QJE論文も、熱帯のインフラ整備を支援する適応が、脱炭素化による緩和より効率的だと論じている。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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