筆者と同居する75歳の母がドコモのらくらくホンをやめて、いよいよ本格的なスマホ&格安SIMに乗り換えることにしました。条件は月3GB+完全かけ放題付きになりますが、いったいどの格安SIMに乗り換えるのが正解なのでしょうか?
まずは75歳の母のケータイ事情を確認!
今回、本格的スマホ&格安SIMに乗り換えるのは、筆者と同居する75歳の母です。3年前にガラケーからドコモのらくらくホンに乗り換え、すでにLINEデビューも果たしています。
筆者の母は幸いLINEも使いこなしていますし、最近はWebサイトで検索もできるようになってきましたので、いよいよ本格的なスマホに乗り換えたいというわけです。
らくらくホンの月額料金はドコモの「ギガライト2 [2年定期]」プランで、月1GBまでは月額2,980円(SPモード込)ですが、月3GBを超えると3,980円になります。
これに「ずっとはじめてスマホ割」や「はじめてスマホ割」などが適用され、基本使用料は月額1,480円。
また、友だちとよく長電話しているので、月額1,700円の「かけ放題オプション」に加入しており、おしゃべり割等を適用して通話料は月額1,100円の定額になっています。
本当は、LINEの無料通話を使って欲しいのですが、使い方がまだ覚えられないようですし、そもそも友だちがLINEを使っていないことも多いようです。
これらにユニバーサル料や電話リレーサービスなどを加えると月額料金は2,841円(税込)ですが、月1GBを超える月は月額3,831円(税込)ほどかかっていました。
月3GBで月額3,831円はちょっと高いと思ったので、筆者は75歳の母向けに月3GB+完全かけ放題を条件に格安SIMを探すことになりました。果たしてどこがいちばんお得なのでしょうか?
目次
【格安SIM1】日本通信「合理的プランシンプル290」
最初に紹介する「日本通信」の「合理的プランシンプル290」は、月1GBまでなら月額290円と激安。1GB=220円でデータ通信量を追加できるので、月3GBなら730円で済みます。
また、完全かけ放題は月額1,600円なので、月額合計は2,330円。これなら今より月1,500円以上安くなりますね。
日本通信「合理的プランシンプル290」はアプリで月3GBに設定しておくと、1GBを超えたときに自動的に1GBずつ追加され、3GBを超えることはありません。
逆に月2GBで済む可能性もあり、その場合は220円安くなります。このようなシステムなのでデータ繰り越し機能は用意されていないのです。
■日本通信「合理的シンプル290」
【基本プラン】月1GB:月額290円(1GB=220円・最大100GBまで追加可能)月3GB:月額730円
【完全かけ放題】通話かけ放題:月額1,600円
【月額合計】2,330円
【備考】データ繰り越しなし/月2GBなら2,110円で済む
【格安SIM2】HISモバイル「自由自在プラン」
「HISモバイル」は日本通信とH.I.Sが共同で立ち上げた格安SIMなので、料金プランやシステムは日本通信とよく似ています。
「自由自在プラン」の月3GBは月額770円ですが、完全かけ放題が月額1,480円と少し安いので、月額合計は2,250円となります。
これなら日本通信の月3GBより月80円ほど安くなりますが、月2GBのときは逆に月140円高くなるのが悩ましいところ。
ただし、HISモバイルは全国100カ所以上に受付があるので、対面での申し込みやサポートを受けることができます。高齢者の一人暮らしならここは重要なポイントになるでしょう。
■HISモバイル「自由自在プラン」
【基本プラン】月3GB:月額770円(1GB=220円で最大100GBまで追加可能)
【完全かけ放題】完全かけ放題オプション:月額1,480円
【月額合計】2,250円
【備考】データ繰り越しなし
【格安SIM3】NUROモバイル「バリュープラス(VSプラン)」
ソニーの格安SIM「NUROモバイル(ニューロモバイル)」では、バリュープランの月3GB(VSプラン)が月額792円で利用できます。
完全かけ放題は月額1,430円なので、月額合計は2,222円となり、HISモバイルより28円ほど安くなる計算です。
実は、NUROモバイルのバリュープラスは、月5GB以上のプランになると、LINEのデータ通信量をカウントしない「バリューデータフリー」や3カ月に1回ボーナスデータ量がもらえる「Gigaプラス」も適用されるので、本当はそちらのほうがオススメですが、NUROモバイルでは、余ったデータ通信量は翌月に繰り越せますので、月3GBプランでも十分お得に利用できるでしょう。
■NUROモバイル
【基本プラン】月3GB(VSプラン):月額792円
【完全かけ放題】かけ放題:月額1,430円
【月額合計】2,222円
【備考】データ繰り越しあり
【格安SIM4】IIJmio「ギガプラン(2ギガ)」
「IIJmio(アイアイジェイミオ)」は格安SIMの最大手。「ギガプラン」は月2GBか月5GBになるので、ここでは2ギガプランを検討してみます。
月2GBのギガプランは月額850円、完全かけ放題は月額1,400円ですので、月額合計は2,250円となります。
もちろん、余ったデータ通信量は翌月に繰り越せますので、月2GBプランでも翌月は月3GB程度利用できる場合もあるでしょう。
■IIJmio「ギガプラン」
【基本プラン】月2GB:850円
【完全かけ放題】かけ放題+:1,400円
【月額合計】2,250円
【備考】データ繰り越しあり/スマホが110円から買える(MNP乗り換え等)
また、IIJmioは、電話番号を維持したMNP乗り換えの場合、常に数カ月間基本料やかけ放題オプションの割引が受けられるほか、スマホがたった110円で購入できるキャンペーンも実施しています。
たとえば、24年9月2日までのキャンペーンでは、基本料金が3カ月間440円引きになり、通話定額も3カ月間410円引きになるため、合計では2,550円もお得に!
さらに、2万6,800円のAndroidスマホ「OPPO A79 5G」はたった110円で購入できるので、新規でスマホも購入する人なら見逃せませんね。
【格安SIM5】イオンモバイル
日本全国のイオン(200店舗以上)で手軽に申し込めるのがイオンモバイルの特徴です。
通常の音声プランは月2GBが月額968円、月3GBで月額1,078円。完全かけ放題は月額1,650円となっており、決して安くはありません。
しかし、イオンモバイルでは60歳以上向けにデータ通信速度を500Kbspに抑えた「やさしいプラン」も用意されており、月2GBは748円、月3GBは858円で利用可能となっています。
しかも、イオンモバイルでは60歳以上なら完全かけ放題が1,210円で利用できるのが大きなポイント。500Kbpsのやさしいプランとの月額合計は月2GBが1,958円、月3GBが2,068円とかなり安く利用できます。
もちろん、これは通常の音声プランとも組み合わせ可能で、月2GBの月額合計は2,178円、月3GBでも2,288円となります。
■イオンモバイル
【基本プラン】月2GB:968円/月3GB:1,078円
【完全かけ放題】フルかけ放題:1,650円
※60歳以上はフルかけ放題が月額1,210円
【月額合計】月2GB:2,618円/月3GB:2,728円
【備考】60歳以上は500Kbpsの「やさいいプラン」が利用可能で月2GB:748円/月3GB:858円
【月額合計】
[通常の音声プラン]月2GB:2,178円/月3GB:2,288円
[やさしいプラン]月2GB:1,958円/月3GB:2,068円
【キャリア】楽天モバイル「Rakuten最強プラン」
完全かけ放題付きプランということなら、やはり楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」も見逃せません。
Rakuten最強プランは従量制で、月3GBまでなら月額1,078円、月3GBを超えると20GBまで月額2,178円、20GB超は無制限で月額3,278円となります。
しかも、Rakuten Linkというアプリを利用することで、国内通話料が無料でかけ放題になるんですね。
つまり、月3GB+完全かけ放題込みでも、月額合計はたった1,078円で済むわけですから、まさに最強です。ただし、月3GBを超えると月額2,178円になりますが、それでも格安SIMより安くなる場合があります。
とはいえ、最後発キャリアである楽天モバイルの回線にやや不安がある人も多いでしょうし、Rakuten Linkアプリの通話音声品質は通常の電話より聞き取りにくいので、高齢者には少し厳しいかもしれません。
■楽天モバイル
【基本プラン】Rakuten最強プランは月3GBまでなら月額1,078円
【完全かけ放題】Rakuten Linkアプリ利用で完全かけ放題が無料
【月額合計】1,078円
※月3GBを超えると20GBまで月額2,178円
【備考】回線の弱さやRakuten Linkでの音声通話品質が気になる人も多い
【サブキャリア1】UQ mobile「ミニミニプラン」
全国に対応店舗があって、高齢者も安心して利用できるということなら、やはりサブキャリも外せません。
auのサブキャリアである「UQ mobile(ユーキューモバイル)」は、日本全国にUQスポット・auショップ等などの窓口が2,100カ所もあります。
料金プランは月4GBの「ミニミプラン」が月額2,365円ですが、自宅セット割(ネットやでんき利用)で1,100円割引、au PAYカード支払いで187円割引が適用され月額1,078円まで下がります。
完全かけ放題は月額1,980円ですが、60歳以上なら通話割が適用され、なんと880円で利用可能。これで月額合計は1,958円になります。これなら格安SIMよりも安くなりますね。
また、家族セット割が適用できるなら、住所が異なる家族でも家族全員が月額550円割引になります。ただし、こちらは自宅セット割との併用はできませんので、ご注意ください。
■UQ mobile
【基本プラン】ミニミニプラン(月4GB):月額2,365円。割引フル適用なら月額1,078円
【1】自宅セット割(固定回線やでんき利用)で-1,100円
【2】au PAYカード支払い割で-187円
【完全かけ放題】通話放題:月額1,980円
※60歳以上なら通話割適用で月額880円
【月額合計】月額1,958円(割引フル適用時)
【家族セット割】家族全員が月額550円割引
※自宅セット割とは併用不可
【備考】データ繰り越し可能
【サブキャリア2】Y!mobile「シンプル2 S」
ソフトバンクのサブキャリアである「Y!mobile(ワイモバイル)」も日本全国に2,500カ所のサポート店があり、料金体系もUQ mobileとよく似ています。
月4GBの「シンプル2 S」が月額2,365円ですが、おうち割 光セット(A)割(SoftBank Air加入)で1,100円割引、PayPayカード支払いで187円割引が適用されるので、月額1,078円まで下がります。
また、完全かけ放題は月額1,980円ですが、60歳以上なら、60歳以上 通話ずーっと割引キャンペーンが適用されて880円で利用できます。
割引がフルに適用できれば月額合計は1,958円になるため、格安SIMより安く利用できるしょう。
また、家族割引サービスが適用できるなら、住所が異なる家族でも2台目以降が月額1,100円割引になります。ただし、こちらはおうち割 光セット(A)割との併用は不可ですので、ご注意ください。
■Y!mobile
【基本プラン】シンプル2 S(月4GB):月額2,365円。割引適用なら月額1,078円
【1】おうち割光セット(A)適用で-1,100円割引
【2】PayPayカード支払い割で-187円
【完全かけ放題】スーパーだれとでも定額+:月額1,980円
※60歳以上は通話ずーっと割引キャンペーン適用で880円
【月額合計】1,958円(割引フル適用時)
【家族割引】2回線目以降1人あたり月額1,100円割引
※おうち割光セットとは併用不可
【備考】データ繰り越し可能
まとめ
いかがでしょうか? 今回は筆者と同居している75歳になる母の格安SIMプラン乗り換えを検討しました。
今回はスマホも新調したかったので、結局、筆者はIIJmioに乗り換えることにしました。キャンペーンで3カ月間は割引されますし、最新のエントリーモデルOPPO A79 5Gがたった110円で買えるのはお得です。
もちろん、母が一人暮らしで誰もスマホの面倒をみられないなら、やはりサポート窓口が近所にあることが条件になるでしょう。
その場合は、料金の安さより実店舗に窓口のあることが最優先になるので、やはりイオンモバイル、HISモバイル、UQ mobile、Y!mobile、楽天モバイルあたりが無難でしょう。
※本文中の価格は基本的に税込ですが、ドコモ料金の一部のみ税抜です。
※ここで紹介したプランは24年6月現在のものです。今後、内容や価格が変更されることがあります。
※SIMカードの月額料金は別途ユニバーサル料等がかかります。
文・すずきあきら/提供元・オトナライフ
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