ミハイロ・ペトロヴィッチ監督 写真:Getty Images

 J2降格が決まった北海道コンサドーレ札幌は12月4日、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が2024シーズン限りで退任すると公式発表。大和ハウスプレミストドーム(旧札幌ドーム)での今季最終戦を控える中、ドームの赤字問題に何度も言及してきた札幌市議会議員の成田祐樹氏が、指揮官に対する思いを綴っている。

 サンフレッチェ広島、浦和レッズを率いた後、2018年から札幌の監督を務めているペトロヴィッチ氏。就任1年目の2018年にクラブを4位に導いたほか、翌2019シーズンはYBCルヴァンカップで準優勝と、長らくJ2の舞台で戦っていたクラブの発展に貢献。指揮官の手腕もあり、ここ数年はMF金子拓郎やMF高嶺朋樹など有望株の獲得が相次いでいた。

 しかし金子をはじめ主力選手の流出も課題に。2023シーズン終了後に外国籍選手の獲得がないまま今季へ臨むと、序盤からJ1残留争いを展開。シーズン途中にFWジョルディ・サンチェスなど外国籍選手を次々と連れてきたとはいえ、序盤の失速が最後まで響き、12月1日のJ1第37節サンフレッチェ広島戦の前日にJ2降格が決まった。

 ペトロヴィッチ監督の退任発表を受けて、札幌の公式SNSアカウントには指揮官に対する労いや感謝のメッセージが多数寄せられている。そんななか、成田氏は「殆どJ1に定着できなかった札幌をここまで引っ張って来てくれた」と、同監督の手腕を高く評価。

 「ミシャ初年度は攻撃的サッカーを飲み込めずJ2落ちもあり得るかなと思ったけど、想像以上の結果。2年目は4位。相手がどんなに強敵でも、撃ち合いで真正面から戦って勝てるという期待を抱かせてくれる監督でした」と、2018シーズンのJ2降格を予想していたことを明かした上で、「ありがとうミシャ」と感謝の思いを伝えた。

 札幌のホームスタジアムである大和ハウスプレミストドームは、これまで幾度となく巨額の赤字を抱えていることで話題に。札幌市のやり方に対する疑問の声が止まない中、成田氏は『株式会社札幌ドーム』の貸借対照表と損益計算書などをもとに、赤字問題に関する情報を積極的に発信している。