深い森の中で暗闇に潜む、誰も見たことのない謎の生物がいる―――。アメリカ・アパラチア地方に伝わる「白い怪物」の物語は、人々の想像力をかきたて、恐怖と興奮を呼び起こしている。

白い怪物の衝撃的な目撃証言

 2004年7月、ケンタッキー州ブレッキンリッジ郡で、ハンターのダコタ・チークスとリッキー・ジョイスは衝撃的な出来事に遭遇した。まず最初に、彼らは飼い犬が首を完全に180度回されて殺されているのを発見したのだ。

 犬の死因があまりにも不可解だったため、二人は周辺を徹底的に捜索することを決意した。最初の日は何の収穫もなかったが、2日目の夕暮れ時、彼らは墓地の先の開けた地帯で、人間離れした巨大な生物を目撃した。

 チークスの証言によれば、その生物は人間よりもはるかに大きく、少なくとも身長2.7メートルはあったという。真っ白な毛皮に、鋭い爪を持つ怪物は、二人を見るや、「人間離れした、腹の底から響く獣の唸り声」を上げ、彼らに襲いかかってきた。二人は恐怖のあまり必死に小屋へと逃げ帰ることになった。