2024年冬季の改定後のメリットは?

2024年冬季の改定でメリットとなるのは、「自動改札が通れる」ことと「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券がJR新青森駅から使える」という2点でしょう。

青春18きっぷで自動改札が通れるのは、利用者にとっては地味に嬉しいところ。現在、有人改札はインバウンドの影響もあって長い行列ができています。そのため、時期によっては改札を出るまでに10分以上待つことも珍しくありませんでした。

とはいえ、地方の無人駅の場合は関係ないですし、大きなターミナル駅ならきっぷ回収員を配置して、青春18きっぷだけ通すということも行っているため、さほどメリットは感じません。

次に、青春18きっぷ北海道新幹線オプション券については、JR奥津軽いまべつ駅とJR木古内駅に停車する新幹線にしか利用できず、上下合わせて14本のみ。およそ2時間に1本しかありません。

今回の改定でJR新青森駅まで伸びると2~3本ほど利用可能な新幹線が増えますが、これも大きなメリットと言えるか微妙なところです。そのため、ユーザーは今回の青春18きっぷの改定によるメリットを感じにくく、“改悪”と感じてしまうのはしかたのないことだと思います。

青春18きっぷが改悪! 2024年冬季からメチャ使いにくくなったワケ 鉄道ファンも激おこ!
自動改札があるJRの駅なら、今後、青春18きっぷも使えるようになるでしょう。写真はJR福島駅の自動改札です(筆者撮影)(画像=『オトナライフ』より 引用)

ガチ乗り鉄の筆者が提案した解決策は?

青春18きっぷが、連続した日付へと変更されたのは、自動改札ではきっぷに連続した日数しか管理できないという、ハード面での理由が大きいと思います。

そこで、筆者が考える改善点は「3枚か5枚のきっぷを販売する」というもの。実は、初期の青春18きっぷは冊子のようになっていて、1日ごとにちぎって使うことができました。

値段が多少上がったとしてもこれなら複数人でも利用できますし、1枚のきっぷに1日分を記録すれば自動改札で使うことが可能になるはずです。

とはいえ、この方式では未使用のきっぷが転売される可能性が高いので、JR側としてもこの方式を採用するのは難しいのかもしれませんね。

青春18きっぷが改悪! 2024年冬季からメチャ使いにくくなったワケ 鉄道ファンも激おこ!
こちらが初期の青春18きっぷです。冊子のようになっていて、5券片で1日ごとにちぎって使えるようになっています。もちろん、複数人で利用することも可能でした(写真はWikipediaより引用)(画像=『オトナライフ』より 引用)