「改悪」とは言い切れない意欲的な機能も存在する
「Xの変化」を改めて見直すと、必ずしも「改悪」とは言い切れない意欲的な機能変更も少なからず存在しています。たとえば「求人検索機能」は、マスク氏が掲げるスーパーアプリ構想の一端がうかがえる機能であり、法人にとっては採用手段、個人にとっては一種のポートフォリオがわりにXのアカウントを使うことも可能になるでしょう。
また厳密にはマスク氏の就任前から運用されていた機能のため、紹介を省きましたが「コミュニティノート」もマスク氏の肝いり機能であり、Xへのブランド変更後も極めて活発に使われているものの1つです。
マスク氏が主導するXの様々な変更は議論の対象になりやすいですが、「改悪ばかりである」とも必ずしも言い切れないでしょう。
X(Twitter)の価値はマスク氏買収後「8割下降」か
一方で「X」からはTwitterが持っていた自由な空気や、親しみやすさは少なからず失われたと言えるでしょう。また「見るだけ」のユーザーにとって使いづらいサービスとなったことは、ユーザー数減少を招いている可能性もあります。
事実として2024年10月、米資産運用大手のフィデリティがイーロン・マスク氏の買収後のX(旧Twitter)の価値が8割近く低下したことを公表し、大きな話題になりました。フィデリティによるXの推定価値は94億ドルで、マスク氏がXを買収した際に支払った440億ドルも大きく下回る評価額となりました。
マスク氏の挑戦は「野心的」ではありますが、企業価値の観点から見た際に「更なる企業価値の低下が起きた際に、X及びマスク氏は企業体力の面で持ちこたえられるか」は注目の点です。
※サムネイル画像(Image:Alejandro_Munoz / Shutterstock.com)
文・オトナライフ編集部/提供元・オトナライフ
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