45年ぶりの非常戒厳令により、世界の注目を集めている韓国。サッカー界でも男子韓国代表率いるホン・ミョンボ監督の選考で政治介入があったとして、FIFAワールドカップ出場権はく奪の可能性が取りざたされている。そんななか、大韓サッカー協会(KFA)の会長を巡り新たな動きが。日本代表や日本サッカー協会(JFA)のやり方を模倣すべきという声が挙がっているという。
韓国メディア『スポータルコリア』が12月3日に伝えたところによると、元サッカー選手・解説者のシン・ムンソン氏がKFA会長選挙に立候補。ホン・ミョンボ監督の選考プロセスに問題があったという認識を示した上で、韓国サッカーを取り巻く環境に言及。森保一監督率いる日本代表や、宮本恒靖氏が会長を務めるJFAと比較した上で、現体制を批判したという。
「日本サッカーは急速に発展している。2050年までのW杯優勝という目標を立てて、すべての能力を結集させている。Jリーグも世界規模で競争するための努力をしており、経営収支はKリーグの3,4倍だ。各カテゴリーで韓国代表よりも日本代表の方が優れているが、KFAはこの現状に対する中長期のビジョンを策定できていない」
「JFAの会長は元プロサッカー選手、日本代表のOBだ。企業もサッカーの競技力向上を目的に莫大な投資をしている。サッカーを熟知しており、ビジネス能力のある人物が要職に務めるなど、KFAは日本に倣うべきだ。財閥の力が強い体制は、チョン・モンギュ氏が会長を務める現体制を最後にしなければならない」
なお韓国メディア『朝鮮日報』によると、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が10月末に韓国を訪問した際、チョン・モンギュ会長に対して「FIFAはスポーツの自律性を求めている」などと、韓国代表の監督人事に関する問題で警告を発したという。今回のKFA会長選挙は、組織全体が改善するためのチャンスかもしれない。