メルカリの成長の足を引っ張る要因に

 今回の対策はメルカリの経営にとって大きな転機になるとデジタルマーケティング企業プロデューサーはいう。

「これまでメルカリは規約にも定めているとおり、出品者と購入者の間で起きたトラブルは基本的には当事者同士で解決するものというスタンスで、事務局としては介入しないという方針を取っていました。つまりメルカリはプラットフォームを提供して手数料を得る一方、ユーザー間の売買をめぐるトラブルには首を突っ込まないというかたちで効率的に稼げるモデルを構築してきたわけですが、それが許されない状況になり、今後は一転して積極的にユーザー間のトラブルに介入しなければならなくなり、経営的には大きなコスト増に直結します。どういうケースではどの程度まで関与するのかといった具体的な線引き・プロセスはこれから徐々に固めていくことになるでしょうが、これまで続いてきた会社の成長の足を引っ張る要因になることは確かでしょう」