福島ユナイテッド 写真:Getty Images

 J2昇格プレーオフ準決勝の松本山雅FCvs福島ユナイテッドFCが、12月1日に松本のホームスタジアム(サンプロアルウィン)で開催。試合後、とあるアウェイサポーターのSNS投稿や差別問題を巡り議論が白熱している。

 松本戦を現地観戦していたという福島サポーターによると、試合後にスタジアム外で「福島、放射能なのによく来れた」などと、差別的発言を受けたほか、東京電力福島原発の汚染水に関する話を聞かされたとのこと。発言者が松本サポーターであるかどうか定かではないが、当該サポーターのSNS投稿は瞬く間に拡散された。

 この投稿内容に対して、Jリーグのファン・サポーターからは「これはダメ」「いまだに福島に対してこういう認識を持っている日本人がいることに驚き…」「絶対に言ってはいけない言葉」などと差別に対する批判が噴出。クラブへの報告を勧めるコメントも寄せられている。

 J2昇格PO2試合(松本vs福島、カターレ富山vsFC大阪)はいずれも1-1で終了。J3リーグで上位の松本と富山が決勝へ駒を進めているが、福島サポーターの声に反応する形での「福島とやらなくてよかったな」「震災枠めんどくさぁ」といった投稿も話題に。一部からはなりすましアカウントの可能性が指摘されている。

 2011年3月の東日本大震災で甚大な被害に遭った福島。原発の周辺をはじめ、今もなお日常生活が送れない県民がいることは確かだ。それだけに福島サポーターの投稿内容が事実だとすれば、差別根絶に取り組んでいるJリーグに何らかの対応が求められる。