国際サッカー連盟(FIFA)は2024年11月、韓国代表GKキム・スンギュ(元ヴィッセル神戸、柏レイソル)擁するアル・シャバブFCをはじめ、サウジアラビア国内11クラブに補強禁止処分を科したと発表。一部の元Jリーガーにも影響が及んでいるという。
サウジアラビア紙『アル・リヤディア』が12月1日に伝えたところによると、FIFA公式サイトでは11月下旬に補強禁止処分の対象クラブリストが更新。アル・シャバブFC、アル・ワフダ、ダマクとサウジアラビア1部リーグ所属3クラブ、同国2部以下の8クラブに、今後3回の移籍ウィンドウにおける選手登録を禁止することを通達したという。
また11クラブはいずれも財政難により、所属選手への給与未払い問題などを抱えている模様。前十字じん帯断裂により、現在負傷離脱中のキム・スンギュが、所属先で給与が支払われていない可能性も考えられる。
サウジアラビア国内リーグには近年、FWネイマールやFWクリスティアーノ・ロナウドなど欧州サッカー界のビッグネームが相次いで参戦。元Jリーガーでは、MFマテウス・カストロが2023年夏に名古屋グランパスからアル・タアーウンFCへ完全移籍したほか、かつてFC東京に在籍していたDFチャン・ヒョンスが、アル・ヒラルの一員としてAFCチャンピオンズリーグ優勝を成し遂げている。
スター選手の大量獲得で一部から“金満”とも揶揄されるサウジアラビア国内リーグ。アル・ヒラルなど一部のクラブがアジアサッカー界で台頭する一方、国内クラブの間で財政面の格差が拡大している可能性も考えられる。