対する「バー・アリスティド」は、スピークイージーな雰囲気満載の、隠れ家的バー。ホテルロビー奥の細い階段を登ったところにある小さな空間だ。重厚なソファを中心に書斎風のしつらえで、いくつかの小さなテーブルと、こぶりのバーカウンター。窓からは、ホテルのオールデイダイニング「ル・サンジェルマン」の様子を見下ろせる。
こちらの名前の由来は、ホテルそばにあるパリ最古の百貨店「オ・ボン・マルシェ」の創業者、アリスティド・ブシコー。「ルテシア・パリ」は、「オ・ボン・マルシェ」にやってくる地方在住の富裕層客の宿泊施設として誕生したのだ。
「バー・ジョゼフィーヌ」が華やかで女性的な空間であるならば、「バー・アリスティド」は、落ち着いた男性的な空間。そしてスペシャリテ・カクテルも、それぞれの雰囲気に合ったものが多い。
ジョゼフィーヌでは、ラムに桜の花びらやパイナップル、マンゴーを香らせた”Vita Lenta”や、ウォトカにグレープジュースやジャスミンティー、ココナッツにライチを重ねた”Paris, un soir d’été”などはいかが?
アリスティドでは、ウィスキーに生姜や蜂蜜を混ぜた”Penicillin”や、ジンにヴェルモットやシャルトルーズ、オレンジビターを組み合わせた”Bijou”などがおすすめだ。
タパス系料理も充実しているので、軽いディナーの場所としても利用しやすい。その日の気分や同行者によって、どちらかのバーを選ぶもよし、ハシゴして両空間の魅力に浸るもよし。パリのラグジュアリーホテルならではの素敵なバータイムを過ごせる。
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Hotel Lutetia Paris