久保建英 写真:Getty Images

 UEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージのレアル・ソシエダとアヤックス・アムステルダムの試合が現地11月28日に行われ、2-0でソシエダが勝利し16試合無敗だったアヤックスに黒星を与えた。前半はアヤックスが主導権を握る場面もあったが、後半にソシエダの日本代表FW久保建英を中心とした攻撃が活性化し、得点を重ねて勝利を掴んだ。この結果、ソシエダはグループ首位を維持した。

 スペインの地元紙『El Diario Vasco』は久保を「クライフに扮した」と評し、プレーを高く評価。久保がオランダの英雄、故ヨハン・クライフ氏(1947-2016)が背負った同じ14番を着けていることにも触れながら、「魔法のような選手は理解するものではなく、ただ楽しむものだ」と絶賛した。また、後半の攻撃を組み立て、勝利に貢献した久保の存在感を特に強調した。

 また、同試合での久保の活躍は、スペインだけでなくオランダメディアにも強い印象を残した。同国メディアの『AD』は、久保がアヤックス戦の勝利を通じてチームの攻撃を牽引する存在であることを際立たせたと報じ、彼のプレーが試合結果を決定づけたと評価している。

 一方で、全体の試合内容については慎重な意見も見られる。スペインのメディア『Noticias de Gipuzkoa』は「ソシエダのパフォーマンスは決して完璧ではなかったが、久保の個人技がチームを救った」と指摘。特に後半、彼が攻撃の起点となり、アヤックスの守備を崩したことを高く評価している。

 久保自身も試合後、「アヤックスは非常に難しい相手だったが、後半に攻撃がうまくハマった」とコメント。シンプルなプレーがいかに効果的かを示したこの試合で、久保の評価はスペイン、オランダ両国のメディアでさらに高まる結果となったようだ。