浦和レッズのゴール裏 写真:Getty Images

 昨今、試合での動画撮影を巡りSNS上で波紋を呼んでいるサッカー界。11月23日に行われた天皇杯(JFA第104回全日本サッカー選手権大会)決勝戦のガンバ大阪VSヴィッセル神戸でも当事象が発生し世間を賑わせた。

 問題になっているのは、熱狂的ファンで埋め尽くされる応援エリア・通称“ゴール裏”での撮影だ。「ゴール裏は選手と共に戦い、熱く後押しをする場所。バックスタンドやメインスタンドで(応援風景を)撮っている方がいるはずだ。俺らがやるべきことは応援で後押しをすることだ」とゴール裏があくまでも応援に集中する場所であるとの考えを示すサポーターもいる。

 一方で「間近でゴールシーンが撮影出来る」「お金払って観に来てるんだからどう応援しようが自由だ!」「Jリーグ公式ホームページでもゴール裏での撮影禁止はされていないだろ」などの声もある。

 実際、2024年11月時点でJリーグチケット サービス利用規約の中にゴール裏での撮影を禁止する記載はない。しかし、ゴール裏が“熱狂的サポーターの応援エリアであること”を踏まえると、試合を静かにじっくり観戦したい人や撮影を前提とする観客はゴール裏以外の座席を選択するのが双方にとって最良なのではと筆者は考える。ルール、マナー、サポーター心理が入り混じるゴール裏での撮影問題。トラブルを引き起こさないためには、どんな対策が必要なのだろうか。