11月19日開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選で、FIFAランキング15位の日本代表に敗れた中国代表。かつて鹿島アントラーズに在籍していたブラジル人MFセルジーニョをはじめ、複数選手の帰化や代表招集を巡り議論が白熱しているという。
中国は最終予選6試合を終えて2勝4敗。グループCで最下位も、W杯本大会ストレートイン圏内の2位オーストラリアから勝ち点1差。インドネシア、サウジアラビア、バーレーンを含めた4か国と熾烈なW杯出場枠争いを繰り広げている。
セルジーニョら一部選手の代表招集の可能性については、2025年3月以降に可能と中国国内の複数メディアが報道。元鹿島所属アタッカーは2025年1月に「中国での居住期間が5年以上」という帰化の条件を満たすほか、選手本人も帰化に同意したという。
これに関連して中国メディア『捜狐』は11月27日、2025年3月にセルジーニョら8人の帰化選手が中国代表に招集される可能性を伝えた上で、帰化戦略のメリットとデメリットについて以下のように綴っている。
「国際大会における競争がより一層激化する中、帰化選手はチーム全体の戦力底上げでなく、短期的にチームの弱点を埋めることもできる。しかし、この戦略は物議を醸しており、長期的な観点から帰化選手への過度の依存について否定的な意見も飛び交っている。帰化選手が代表チームで本来のパフォーマンスを発揮できるかどうかが、重要な課題となるだろう」
帰化選手の招集は、11月15日開催の最終予選で日本に敗れたインドネシア代表で顕著に。同国代表はDFジャスティン・ハブナー(元セレッソ大阪)をはじめオランダ出身選手を10名以上擁している。ただ帰化選手の大量招集により連係不足という問題を抱えるケースもあるだけに、一概に帰化戦略が代表チームの強化に繋がっているとは言えない。