かつて人気の高かった街の変遷

 東急グループといえば、駅ごと、町ごとの開発に注力することが知られているが、現在は自由が丘に力点を置いていないということか。

「一概にはいえませんが、東急沿線は古い街が多く、再開発ができる素地が多くありません。自由が丘に関しても、仮に新たに作り変えようと考えても、時間も費用も莫大にかかるのは間違いありません」(同)

 先般、リクルートが発表した「住み続けたい街ランキング」で自由が丘は27位と、決して高くない。かつては「住みたい街」の上位に名を連ねていたが、実際に住んでみると、あまり住みやすくないといった側面があるのだろうか。

「昨今の都心居住志向の高まりから考えると、オフィスなどに近いともいえず、自由が丘は“半端な距離”といえるのかもしれません。かつての人気で土地代が高くなりすぎ、郊外のように広い居住空間を構えることも容易ではないので、半端な場所になってしまった感がいなめず、そのあたりが嫌われているように思えます」(同)

 バブル期以降、平成の時代まで自由が丘は若者が多く集まり、常ににぎわっていた。それが今や人が集まる街ではなくなりつつある。今後、自由が丘はどのような街になっていくのだろうか。

(文=Business Journal編集部、協力=牧野知弘/オラガ総研代表取締役)

提供元・Business Journal

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