赤も、シャンパーニュ同様”ハウスワイン”の、コス・デストゥルネル、89✨
ボルドーのアペラシオンで一番好きなのは、この地域の最果てサン=テステフ。ポイヤックの華やかさ、サン=ジュリアンの落ち着いたエレガンス、マルゴーの気高さとは違う、素朴というか寂寥感の中に凛とした芯を持つ土の力を感じるサン=テステフ。個人的なイメージは、ヒースに満ちた嵐が丘。
その中でも、威風堂々とした深く包容力あるおいしさを披露してくれる、スーパーセカンド(事実上第一級にふさわしい)と誉高いコス・デストゥルネルを、私は昔から愛してる。今日の89、状態もまろやかでこなれていて、うっとり。
珠玉の料理&珠玉のワイン、美しき空間とエレガントなサーヴィス。これだから、フランスのガストロノミーはやめられない。
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2024年9月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。