上田綺世 写真:Getty Images

 かつて鹿島アントラーズに在籍していた日本代表FW上田綺世は、オランダ1部フェイエノールトでスタメン定着のチャンスを掴みかけた矢先、負傷により長期離脱。現地では、同選手の“FW3番手降格論”が湧き起こっている。

 上田は鹿島、ベルギー1部サークル・ブルッヘの絶対的ストライカーとして活躍した後、2023年8月からフェイエノールトでプレー。さらなる活躍を期待する声が日本国内から挙がっていたが、加入1年目からメキシコ代表サンティアゴ・ヒメネスの控えに甘んじていた。

 しかし、9月22日のオランダ1部第6節NACブレダ戦でヒメネスが負傷交代すると、急遽の途中出場から今季初ゴールをマーク。8節トゥベンテ戦、9節イーグルス戦、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)リーグフェーズ第3節ベンフィカ戦と、3試合続けてゴールを決めるなど、持ち前の決定力を発揮していたが、10月下旬にハムストリングの負傷で戦列を離れた。

 上田、ヒメネスの離脱後は、アルゼンチン人FWフリアン・カランサがコンスタントにスタメン起用されているフェイエノールトの前線。25日に放送されたオランダのサッカー番組『FC Rijmond』では、フェイエノールトOBのハリー・ファン・デル・ラーン氏がストライカーの序列に関して、以下のように語っている。

 「ヒメネスが絶対的ストライカーだが、現時点では上田よりもカランサの方が上だ。上田が真のストライカーであるとは全く感じない。ハードじゃないし、スピードもない。ゴールを決めようとする意欲もない」

 このファン・デル・ラーン氏のコメントを受けて、上田が復帰後に出場機会を得られないと予想する声も。フェイエノールトとの契約を2028年6月まで残しているとはいえ、2シーズンつづけてプレー時間が確保できないとなれば、移籍という選択肢を検討する可能性も考えられる。以前からオランダ国内で厳しい評価を受けている上田。復帰後の巻き返しに期待したいところだが、厳しい現実が待ち受けているかもしれない。