日産は、ABB FIA フォーミュラ E 世界選手権シーズン 11(2024/25)の開幕に向けて、マドリードのハラマ・サーキットでプレシーズンテストに参加した。
オリバー ローランドとノーマン ナトーは、新しい GEN3 Evo マシンをドライブし、アップデートされたタイヤや、全輪駆動システムなどを重点的に確認。また、シーズン 11 より導入される「ピットブースト」を試す機会も設けられた。
「ピットブースト」はピットレーンで30 秒間、600kW の急速充電を行なうことで、マシンのエネルギーを 10%向上させるとともにアタックモードを起動することができるようになる仕組みだ。
金曜日午前中の最終テストセッションでは、ローランドが 6 位、ナトーが 10 位という結果となった。公式テスト全体を通して、ローランドは 7 位、ナトーはタイムシートで 12 位で、テストを通じて合計 389 周走行し、有益なデータと情報を得ることができたとしている。
金曜日午後に行われた女性限定のテストセッションでは、F1 アカデミー選手権のリーダーであるアビー プリ ングが、3 時間のセッションの終了時にはタイムシートのトップに立った。
シーズン 11 は 2024 年 12 月 7 日にサンパウロで開始し、2025 年 5 月 17、18 日はダブルヘッダーの東京 E-Prix もある。
Rd1 | 12月7日 | ブラジル/サンパウロ |
Rd2 | 1月11日 | メキシコ/メキシコシティ |
Rd3 | 2月14日 | サウジアラビア/ジェダ |
Rd4 | 2月15日 | サウジアラビア/ジェダ |
Rd5 | 4月12日 | アメリカ/マイアミ |
Rd6 | 5月3日 | モナコ/モナコ |
Rd7 | 5月4日 | モナコ/モナコ |
Rd8 | 5月17日 | 日本/東京 |
Rd9 | 5月18日 | 日本/東京 |
Rd10 | 5月31日 | 中国/上海 |
Rd11 | 6月1日 | 中国/上海 |
Rd12 | 6月21日 | インドネシア/ジャカルタ |
Rd13 | 7月12日 | ドイツ/ベルリン |
Rd14 | 7月13日 | ドイツ/ベルリン |
Rd15 | 7月26日 | イギリス/ロンドン |
Rd16 | 7月27日 | イギリス/ロンドン |
トマソ ヴォルペ、日産フォーミュラ E のゼネラルマネージャー兼日産フォーミュラ E チームのマネージングダイレクター
「まずは、先週の洪水被害に対し、バレンシアのみなさまにお見舞いを申し上げます。今回のテストでは、新しい GEN3 Evo に関して多くのデータを収集できました。全輪駆動システムと新しいタイヤによる変化が大きく、すべてのチームにとってシーズン開幕に向けて有意義な機会だったと思います。ピットブーストの採用によって、レースがこれまでとは異なる特徴をもたらすことでしょう。ドライバーについては、ナトーがチームに非常によく馴染み、ローランドもロンドンでのレースからしっかりとスピードを取り戻しています。女性限定のテストセッションに参加したプリングは非常にプロフェッショナルで、素晴らしいパフォーマンスを発揮し、タイムシートのトップに立ちました。今週の成果に非常に満足しており、ブラジルに向けてさらなる改善のための基盤が整いました。
オリバー ローランド
「私たちにとって非常に価値のある 1 週間でした。新しい GEN3 Evo マシンや新しいパワートレイン、タイヤを把握することができました。タイヤは性能を発揮するポイントまで持って行くのが難しいですが、そこまで到達すれば高いグリップを発揮するので、レースが面白いものになるはずです。サンパウロでのパフォーマンス最大化のために、セッションを通じて収集したデータを分析します」
ノーマン ナトー
「テストセッションの最終目的は、開幕戦に向けて準備を整えることです。300kW モードでのフィーリングは良いので、パワーが上がったときのパフォーマンス向上に向けて引き続き取り組んでいきます。今週学んだことを復習し、来月のサンパウロでのイベントに備えることが重要です」
アビー プリング
「本当にエキサイティングなセッションでした。シミュレーターで学んだことを実際に体験でき、日産フォーミュラE マシンを運転するスリルを感じることができました。ラップタイムも良好で全体としてはパフォーマンスに満足していますが、タイヤのピークでさらにタイムを引き出せる余地があったと思います。新シーズンに向けてチームをサポートできたことを嬉しく思っており、またマシンを運転する機会があることを願っています!」
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