インターネット動画配信サービス『DAZN』は、FIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選の日本代表戦2試合(対インドネシア代表、中国代表)を独占配信。月額料金の値上げ等により以前から批判を浴びているが、海外メディアはJリーグの無料招待企画に注目した上で、「DAZNが日本のサッカー文化に悪影響を与えている」という見解を示している。
韓国メディア『スポーツ京郷』は11月23日に「日本サッカーが完全にダメになった理由」という見出しのもと、DAZNの日本市場参入によるJリーグを取り巻く環境の変化について、「THE国立DAY」での無料招待企画に触れながら以下のように論じている。
「Jリーグと10年にわたる巨額契約を結んだDAZNは、400万人の加入者を見込んでいたが、100万人にとどまっている。この結果、DAZNは月額料金を大幅に値上げしたが、この高額な月額料金が、学生や20代の人々にとって契約をためらう要因になっている」
「Jリーグは10,20代(若年層)の取り込みができていない現状に危機感を覚え、無料招待券を大量配布。この企画で、既存のファン・サポーターがJリーグに反発している」
DAZNはJリーグにつづき、アジアサッカー連盟(AFC)と2028年までの長期契約を締結。今まで地上波で放送されていた一部の日本代表戦を独占配信しているが、2022年のカタールW杯出場を決めたオーストラリア戦で地上波放送がなく、盛り上がりを欠いたことは記憶に新しい。
それだけに、『スポーツ京郷』は「DAZNの独占配信により、日本のサッカーファン人口は減少。カタールW杯で日本代表がドイツやスペインを下したにもかかわらず、(地上波における)日本代表の視聴率は年々下がり続けているほか、一部の試合は地上波で放送されない」と指摘。
「これにくわえて、WBCの視聴率がW杯を上回った。空前のヒーロー、大谷翔平の出現で、Jリーグは陰に隠れた。久保建英、三笘薫は有名選手だが、日本のスポーツ選手人気ランキングで大谷や八村塁、渡邊雄太らを下回っている」などと、日本国内における野球・サッカー人気を比較している。