郡司璃来(市立船橋高校所属時)写真:Getty Images

 全国高校サッカー選手権大会優勝で5度の優勝経験を持つ千葉県の市立船橋高校。日本代表経験のあるMF鈴木唯人(ブレンビー)や、町田ゼルビアMF柴戸海など、数多くのJリーガーを輩出している。2024年度の第103回の選手権大会では準決勝で日体大柏高校にPK戦の末敗れ、ベスト4で敗退した。

 市立船橋では、元監督の布啓一郎氏が1999年に提携クラブとして「ヴィヴァイオ船橋」を設立。GK志村滉(大宮アルディージャ)やFW石田雅俊(大田ハナシチズン)などが同クラブから市立船橋へ進み、Jリーガーに育っている。しかし、高円宮杯JFAU-18サッカープレミアリーグ2024の登録メンバーは、ヴィヴァイオの出身選手が僅かに2名。近年は、鹿島アントラーズやFC東京(U-15深川)などJリーグのアカデミーから多く選手を獲得しているようだ。

 関係者によると、市立船橋とヴィヴァイオとの関係性は以前ほど深くはなく、良好とも言えない状況だという。また、積極的に同校への進学は推奨しておらず、本人の強い希望がない限り他の高校へ選手を推薦しているとのこと。

 現在、市立船橋サッカー部には約90人が在籍。公立(市立)高校のため、原則として希望者の入部を受け入れているというが、入学・入部前に練習に参加し、スタッフからの許可を受ける必要があるようだ。

 市立船橋は、布氏が2003年に監督を退任後、石渡靖之氏が2010年まで指揮を執り、翌2011年から2018年は朝岡隆蔵氏がチームを率いた。そして2019年から現在指揮を執る波多秀吾氏にバトンタッチしている。昨年度の第102回の選手権大会ではFW郡司璃来(清水エスパルス)を擁しベスト4。なお、優勝した青森山田高校にPK戦で敗れている。

 高円宮杯プレミアリーグEASTでは、現在11位で残留争いに巻き込まれ、このまま勝ち点を獲得できないとプリンスリーグ関東への降格が決定してしまう市立船橋。残り3試合の中、同リーグに残留することはできるだろうか。