ビビり癖は治療困難
キャリアで紆余曲折を経た経験を買われて、時折、親類から「進路の相談を乗ってほしい」と言われることがある。相手の状況をしっかりヒヤリングし、冷静に第3者目線で状況が好転するようなアドバイスを頑張った。だが、ビビり癖がついた相手は何をいっても「でも…」と言い出す。
「でも、あなたは優秀だったから出来ただけ」
「でも、今は時代が悪い」
「でも、もう年を取りすぎている」
相手の不安な気持ちに共感を示しながらも、1つ1つロジカルに相手の主張の矛盾を解き明かして話を進めるが、何をいってもどんな情報を出しても彼の「でも」を止めることは出来なかった。もはやお手上げ。貝のように可能性を自ら固く閉じている人を開かせる力は自分にはない。いや、誰がやってもおそらく変わらないだろう。
知識や技術の不足はなんとでもなる。誰しも最初は初心者であり、今や独学でいくらでも伸ばすことはできる。自分は40歳を超えた今もどんどん新しく学び、日々改善を繰り返してきたし、英語を教えている70代でゼロから頑張って最後にTOEIC800点、英検準1級合格を取った人を見てきているので、知識技術を付ける話について言えば、「もう遅い」と思ったことは一度もない。しかし、ビビり癖につける薬はないのだ。
◇
本人もなんとかしたいと考えているかもしれないが、どれだけ論理的に考えが間違っていると伝えても本人に変わる気がないなら誰からのどんな言葉も響かないのだ。ビビり癖がつかないように気をつけて生きたいものである。
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提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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