EUの本部ブリュッセルでは、スロバキアがハンガリーのオルバン首相の親ロシア政策に倣い、スロバキア・ファーストを推進、フィツォ首相は欧州の統合を阻む第2のオルバンになると懸念されている。フィツォ首相は昨年10月、ウクライナへの軍事支援をやめるという公約を掲げて4度目の政権復帰、その後、オルバン政権に倣って国営放送(RTVS)の解散など司法・メディア改革に乗り出している。それに対し、多くの国民が抗議デモを行っている。

スロバキア政界の消息筋によると、スロバキアの政界は与野党間で激しい論争が絶えず、議会内は憎悪の声が飛び交っているという。フィツォ首相は数日前、リベラル派野党が政府に対する「敵意の風潮」を生み出していると非難し、「このような状況では暴力行為が起こる可能性は排除されない」と警告を発していた。

2024年は「スーパー選挙の年」と呼ばれ、世界各地で選挙が実施されている。欧州では6月に入ると欧州議会選挙が行われる。それだけに、政治家は集会や会合に忙しい。政府や政党関係者への警備の強化が求められている。

スロバキアのフィツォ首相

編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2024年5月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方ウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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