10/7のテロ攻撃受けて、当初は全面支援を言った米国だが、予想以上のイスラエルの「100倍返し」で、国際的な批判を受けるようになった。

最初から米国はイスラエルには釘を刺していたが、いうことを聞いてくれなかった。だが努力に努力を重ねて1つが実現した。ある程度評価された最近の「人質交換」。日本人の多くはカタールが仲介したと思っている。だが数少ない信頼できる日本人識者の小谷先生も指摘したように、カタールはほぼ完全にハマス寄り。場所を貸した程度。実際にやったのは、米国、特にバーンズ大使(CIA長官)とブリンケンだ。これも10日くらい前に書いたことだ。

そして現在、最近ますます増えていることは、パレスチナ住民とハマスとの軋轢だ。なかには本気の銃撃戦もある。支援物資をハマスに取られ、これまで味方だったと思っていたのにやはり「人間の盾」として使われていることが分かり、怒りを爆発する。日本人であまり知らない人々は、イスラエルの無差別にみえる攻撃で死傷者が多数出ているパレスチナ住民への同情ばかりが多い。

しかし、イスラエル側もあと最長で2ヶ月、それ以上の戦闘はほぼ無理。ハマス指導者らの多くは海外でぬくぬくとしている者が多い。完全に一掃などできないことは、最初から分かっていた。

だがハマス指導者層は無理でも、殆どの戦闘員が排除できれば、イスラエルは次のステップに進める。

飢餓問題もかなり深刻だ。停戦後の地図を描くことは簡単ではないが、もう少しの辛抱だ。

しかしなにがどう転んでも、可哀そうなのはパレスチナ難民だ。エジプトなどではなく、欧州に行きたいが、ドアは閉ざされつつある。行く場所が本当にないかも知れない。

ついでにいえば、もう10年近くこの種のネタを追いかけているイスラエルの調査報道NPO「ショムリム」。今回のハマスの一部はネタニヤフが作ったともいえる説の公開。これらをみても、彼らの愛国心は凄い。

外交・安全保障に関してはだが、自国の不利につながる調査報道、日本は殆ど機能していない。だから想像もできないことだろう。

だが、米国を筆頭にイスラエルなどもその調査報道機関のパワーは凄い。短期的には自国の不利になるが、長期的には自国のプラスになる。そう考えて、事実である限り、世界に公表する。

「報道・言論の自由」がなく、嘘ばかりのハマス、イランなど、イスラム専制組織・国家ではなく、(今回は特にやり過ぎの問題は間違いなくあるが、米には止める力が足りない。一定限度のことしか、できない)、歴代の米国指導者が、イスラエルを支持する大きな理由だ。

現在、かなりの数の1トン爆弾が使われている。精密誘導ではなく、全てを破壊尽くすといえる大型爆弾だ。当然、国際法違反の無差別殺人といえる。他方、日本人が納得しないだろうが、ハマス軍事部門「殲滅」の必要性は動かない。しかしもう少しピンポイントでの攻撃に切り替える必要がある。

そして、当然、特に批判対象になるが、ネタニヤフのやり方。これが国際政治の現実なのだ。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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