地球に最も近い惑星の一つである火星は、生命が存在する可能性を秘めた惑星として長年人類を魅了してきた。今のところ火星で生命は発見されていない。しかし、NASAなどの宇宙機関がロボット技術を用いて火星の探査を進めるにつれて奇妙な物体や地形が次々と発見され、宇宙ファンたちの期待と好奇心を掻き立てている。
今回は、砂塵の惑星である火星で発見された、奇妙な物体や地形の数々を紹介する。これらの多くは、パレイドリア(無生物に顔や模様などを見出す心理現象)によるものだが、中には火星に生命が存在した証拠となるかもしれないものもある。
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開かれた「本」
2023年4月、NASAの探査車キュリオシティは、ゲディズ峡谷の砂塵の中に、開かれた「本」のような奇妙な岩を発見した。まるでページをめくっている途中のハードカバーの本のように見えるこの物体は、実際には幅わずか2.5センチの小さな岩である。