正夢、予知夢など、夢には未来の出来事を予測する妙な力があるとされ、ローマ皇帝ユリウス・カエサルも戦には必ず占い師を同行し、自身の見た夢から戦略を決定していたと言われている。そうした予知夢のなかでもひときわ気味が悪いのが、人の死に関係するものだろう。特に1975年にアリソンという女性が見た娘と自分の死にまつわる予知夢は衝撃的だ。

 アリソンは、不用意に線路に立っている4歳の娘テッサを助けようとして、そのまま電車に轢かれてしまうという夢を見た。その夢は極めて現実的で、アリソンは泣きながら夢の内容を夫に伝えたという。

 それから2週間後、アリソンは娘とともに駅に友人の見送りに来ていた。その時、ホームから落ちたものを拾おうと娘のテッサが線路に下りてしまった。電車が近づいていることに気づいたアリソンは、急いでテッサを助けに行くが、時すでに遅し、2人とも電車に轢かれて亡くなってしまった。

 果たしてアリソンの夢は予知夢だったのか? それともただの偶然だったのだろうか?

 心理学ニュース「Psychology Today」(12月3日付)によると、人の死と夢の関係を科学的に検証した研究があるという。作家でもあるアンドリュー・パケット博士は、1989~2014年にかけて11779の夢を詳細に記録し、特に死にまつわる夢の分析結果を著作で発表した。

他人の死は6年前から夢に現れる!? 11779件の「夢の調査」で死の予知との関連が判明か
(画像=『Dreamer: 20 years of psychic dreams and how they changed my life (English Edition) 』(John Hunt Publishing)、『TOCANA』より 引用)

 パケット博士は50人の人物について87個の死にまつわる夢を見ており、分析時点では、50人中12人が実際に亡くなっていた。そのデータを基に、その人物が死ぬ夢を見た日から、実際に亡くなるまでの日数を計算した。すると、平均して2208日、約6年の歳月が流れていることが分かった。問題はここからだ。

 パケット博士は死に関係ない夢に出てきた人物が実際に亡くなるまでの日数も計算した。すると、死に関係する夢に比べて、有意に長い(4297日、約12年)ことが分かったのだ。つまり、ある人物が死ぬ夢には、その人に死が迫っていることを知らせる意味がありそうなのだ。

 さらに、パケット博士は、ある人物が死ぬ夢を、その人物が亡くなったちょうどその日に見るという不思議な経験もしている。その人物とは頻繁に連絡を取り合う仲でもなく、前年は一度も会っていなかったそうだ。しかし、パケット博士は夢を見た直後にその人物が亡くなったと確信。妻や娘にそのことを話した翌日、その人物が前日に亡くなったという報せを受け取ったそうだ。

 このことからパケット博士は、“虫の知らせ”的な急な訃報を知らせるタイプの夢と、将来的な死を告知するタイプの夢があるとしている。ただ、先ほどのアリソンさんの場合もそうだが、急な訃報の場合はより鮮烈な夢になるようだ。

 パケット博士の研究は誰でもやってみることができる。気になる読者は今日から夢日記をつけてみてはいかがだろうか?

提供元・TOCANA

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