勝因ポイントは前への圧力の強さ
同試合に限らず、新潟は自分たちのスタイルを継続し続けている。守備は前から仕掛け、攻撃時にはハーフコートゲームを展開し続けていた。
ここまで前から圧力をかけ続けられると、相手の重心が自然と下がってくる。その象徴となったのが、後半22分の三戸の得点シーンだ。圧力に屈した横浜FMの守備陣は最終ラインが下がっていた。その結果、三戸は余裕をもって、ゴールを狙うことができた。
ただ、この新潟のスタイルはシーズンを通して続けることは非常に難しい。なかでも、ラインの上げ下げが激しいディフェンス陣の負担が大きい。特にロングボールを多用してくるチームが相手となると、ラインの上げ下げする時間が間に合わず、スペースが中盤にできてしまう。そこをケアしながらプレーできれば、上位へ組み込んでいくことが十分可能である。
MOMはGK小島亨介
同試合のマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)にはGK小島を選出する。小島がいなければ、間違いなく前半で試合が決まっていただろう。前半だけでも3点は防いでいた。
今13節で、4試合ぶりにスタメンに戻ってきた小島。大きい体からは想像できないような反射神経を持っている。その象徴は前半31分、A・ロペスのシュートへの反応である。股下を狙われたシュートに対し、両足を閉じてボールを通過させなかった。とっさにあの動きができる人はなかなかいないであろう。
このまま新潟の守護神として君臨し、結果を残していけば、しばらく離れている日本代表も見えてくるかもしれない。