英国王室のウィリアム皇太子が、約10年ぶりにニューヨークを訪問した。自身が創設した気候変動に関するアースショット賞の式典「Earthshot Prize Innovation Summit」に出席したほか、国連本部や消防局などを訪れ、ニューヨーカーから大きな歓迎を受けた。
「The King」の著者クリストファー・アンダーセン氏は、ウィリアム王子の公式訪問について、ヘンリー王子夫妻のニューヨーク滞在と比較し”class vs. crass”、つまり品格の違いだと評した。
ヘンリー王子とメーガン妃は今年5月、非営利団体「女性のためのミズ財団」のイベントに招待され、ニューヨークを訪れた。会場から宿泊先に戻る途中、「極めて攻撃的な」パパラッチに追い回され、2時間のカーチェイスを繰り広げたと主張。「あわや大惨事」になりかけたとメディア批判を展開した。
アンダーセン氏はFoxニュースに対し、ヘンリー王子夫妻は、プライベートジェット機で到着し、「何年間も溜め込んでいた問題と不平」をニューヨークに持ち込んだと指摘。夫妻は「ダイアナ妃のように、メディアから不当に追跡されていることを証明しようとしているようだった」と振り返りつつ、「この街を漠然としか知らない人でさえ、それは起こり得ないとわかる。なんたる大騒ぎ」「ただの不平のロードショー」と非難した。
一方でウィリアム王子に関しては、「自分自身ではなく、気候変動に焦点を当てていた。それが米国を訪れた理由だ」と説明。ヘンリー王子夫妻は、ウィリアム王子から「作法や自制について学ぶべきだ」と提言した。
王室専門家のダンカン・ラーコム氏は、今回の訪問は、ヘンリー王子らに比べ「極めて控えめだった」としつつも、ウィリアム王子にNetflixのクルーなどは同行していなかったと皮肉を述べた。それは、王子が「大義」や「重要なことに集中しようとしているからだ」と理由を説明し、「自分たち」が注目を浴びたいヘンリー王子夫妻とは異なると加えた。
「ヘンリー王子夫妻は商業の世界に身を置き、自分たちがブランドであるが、ウィリアム王子は、他の人々に焦点を当てるために、王室の一員として自身の名声を活用している」と説明。「分かりにくいかもしれないが、(両者は)根本的に異なる」と述べた。