日本代表GK鈴木彩艶(シント=トロイデンVV)は、AFCアジアカップ全5試合で失点。日本代表OBの田中マルクス闘莉王氏は、鈴木のスタメン起用に固執した森保一監督の采配を批判している。
パリ五輪世代の有望株として期待を集めていた鈴木は、グループステージ初戦のベトナム戦をはじめ、自らのミスから失点を重ねて批判の対象に。決勝トーナメント1回戦のバーレーン戦でも、こぼれ球を処理する際にFW上田綺世(フェイエノールト)と接触し、オウンゴールで失点していた。
闘莉王氏が再三にわたり「森保監督は鈴木を一度ベンチに置くべきだ」と指摘する中、同選手はイラン戦でもスタメン出場。日本が防戦一方の展開となった後半に好セーブを連発。後半アディショナルタイムのPKで決勝ゴールを許したとはいえ、キッカーのコースこそ読んでいた。
アジアの強豪国相手に一定のパフォーマンスを見せたことにより、鈴木に及第点を与えるファン・サポーターも多いが、闘莉王氏はゴールキーパーの起用法に不満を抱いている。同氏は4日夜に自身のYouTubeチャンネル『闘莉王TV』を更新。イラン戦の敗因を訊かれると、以下のようなコメントを残している。
「森保監督の先発の仕方が間違っていた」と切り出すと、「現代サッカーは分析、スカウティングが全て。鈴木の調子が分析されて、安定しない、バタバタしている。(ゴール前に)放り込めば失点に繋がるミスをすると。こういう分析がある中でのイラン戦の戦い方だった。鈴木をスタメンとして使ったのが原因だと思う」
「GKが安定しないと、まわりのDFたちにも(影響が)及んでしまう。不思議なことに、みんなが少しバタバタしてしまうというのが、イラン戦でもよく見た」
今大会で鈴木にくわえて前川黛也(ヴィッセル神戸)、野澤大志ブランドン(FC東京)とA代表5キャップ以下のGKばかりを招集した森保監督。ネット上で「日本代表のGKレベル低い」といった声も挙がる中、今年3月の北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦2試合で誰がメンバー入りするのか注目が集まる。