農業の世界は、農林水産省、農協、農林族議員、農学者が共に同じ利益を共有する運命共同体である。これを“農業村”と呼んでよい。農協は選挙で農林族議員を当選させ、農林族議員は農林水産省の予算獲得を後押しし、農水省は高米価や補助金という利益を農協に与え、農協から高い講演料などを受け取る農学者(主に農業経済学者)は農業村に都合のよい主張を、中立を装った立場から行ってきた。

農業経済学者の中には、政策を論じているのではなくエビデンス(事実)を研究しているのだという人もいるが、かなりの農業経済学者は農業村の利益に沿った政治的主張を行ってきたし、農業資材価格の水準だけではなく、減反がなければ米価はどのような水準になるのかというエビデンスを研究した人はいなかった。農業村に都合の悪い研究はタブーだったのだ。

既得権益の塊である農業ムラにいくなりこの爆弾を投げ込む!!

当然ながら農協と農業ムラの議員は猛反発するが、それでも最後には安倍元総理の後押しもあったが、一部は骨抜きにされ、

最終的に決まった方針によると、全農は高い資材価格の原因になるほど多くなっている品目数を削減するなど、資材購買と農産物販売でそれぞれ事業の見直しを行い、数値目標を記した年次計画の策定・公表して、農水省が定期的に点検する。つまり農協側の自主的な改革を待つことになった。また、規制改革会議の作業部会が当初求めた「第二全農」の設立推進や銀行部門改革は削除された

という結果になっている。知らない人は知らないが日本の将来に対しての既得権益への切り込みを平気でやる。それができるのは圧倒的な人気の進次郎だからだ。

本丸はほぼ崩壊している社会保障のシステムの見直しだ

日本の高齢者医療がおかしくなったのは、そもそも高度成長期に東京都の美濃部都知事(社会党、共産党)が都の予算をめちゃくちゃにしながら福祉を分厚くし、高齢者の医療費を無料にしたことにはじまる。