アゼルバイジャンで開催されている国連気候会議(COP29)に小池東京都知事が出張して伊豆諸島に浮体式の(つまり海に浮かべてロープで係留する)洋上風力発電所100万キロワットの建設を目指す、と講演したことが報道された。

どんな発言をしたのか調べてみたが東京都はまとめていないようだ。

知事の海外出張について(東京都)

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和6年11月15日)

なので、実際に何を話したのかは突き止められなかった(誰か知っていたら教えてください)。

小池都知事定例記者会見(令和6年11月15日)の様子

それにしてもこの構想、ちょっと聞いただけですぐに問題だらけだ。

【景観】 伊豆諸島は富士箱根伊豆国立公園の一部であり、しかも風光明媚な観光地で、多くの人々が自然の癒しを求めて訪れる。ビーチに行っても、100万キロワットもの風車が林立していれば、台無しではないのか? 少なくとも私は1本も見たくない。

【浮体式という技術】 冒頭の記事では「都によりますと、浮体式の洋上風力で現在稼働しているものは、世界的にみても現時点では0.1GW程度にとどまっているということで、都が目指すGW級の浮体式洋上風力発電が実現すれば世界最大となります」とのことだ。つまり、浮体式の洋上風力発電というのは、まだ実証途上の技術に過ぎない。なぜそれを1GW、つまり100万キロワットも建設する計画を建てるのか? それに伊豆諸島は台風も多いし海流も早い。