『週刊新潮』によるFW伊東純也(スタッド・ランス)の性加害疑惑報道を巡り、戦場ジャーナリストである志葉玲氏のSNS投稿が炎上。「玉蹴り遊び」というサッカー軽視と解釈可能な文言への批判が相次いでいるほか、同氏がウクライナ情勢を取材していることもあり、「ウクライナ復興支援チャリティーマッチ」(アビスパ福岡対シャフタール・ドネツク)がクローズアップされている。
日本代表は2月3日、伊東不在のもとでAFCアジアカップ準々決勝イラン戦に臨んだが1-2で敗北。アジアカップ開催期間中に性加害疑惑が報じられたこともあり、試合後には「伊東純也がいれば勝っていたかも…」「週刊新潮を許さない」といった週刊誌批判が噴出。「週刊誌のせい」がトレンド入りした。
この「週刊誌のせい」という言葉に対して、志葉氏はX(旧ツイッター)で「慎重に真偽の確認が必要というならわかるが、女性の告発やその報道、それ自体に怒るとか、スポーツ至上主義や女性蔑視も甚だしいわ(呆)」と反応。「スポーツ至上主義や女性蔑視にウンザリなので、あえて炎上するようなことを言ってみた」と炎上目的での投稿であることを明かした上で、「所詮、玉蹴り遊びだろ?女性の尊厳の方が大切じゃん。まあ、事実か否かは、慎重に確認していく必要があるが」と綴った。
さらに自身の投稿に対する批判が相次ぐと、5日に再びXを更新。「この程度の煽りで炎上するあたり、やはり日本社会のスポーツ至上主義や女性蔑視は根深いものがあるね」「それはそうと、あれだけ有名人の不倫をさも重大ニュースのように伝えるイエロージャーナリズム媒体が、性加害疑惑に関しては、既婚者が女性を性的な関係を持つこと自体には非常におおらかだねぇ(呆)。松本人志サンの件もそうだしな」と、メディア報道のあり方に疑問を投げかけている。
ウクライナでの取材活動に注力する一方、サッカーに対して良い印象を抱いていない志葉氏だが、サッカー界のウクライナ支援では、2023年12月に国立競技場で開催された「ウクライナ復興支援チャリティーマッチ」が記憶に新しい。この試合では、売上から経費を引いた利益の全額をウクライナ復興支援のために寄附。福岡の下部組織出身である日本代表DF冨安健洋(アーセナル)がビデオメッセージを寄せるなど、日本とウクライナの連帯を世界に向けて発信していた。
それだけに、日本のサッカーファンや一部のスポーツジャーナリストからは「サッカー界もウクライナを支援しているけど…」「ウクライナ支援に貢献しているサッカーを馬鹿にしないで」「玉蹴り遊びを通じて、ウクライナに義援金が送られていることを知ってほしい」「アビスパ福岡がウクライナを支援している」などと、志葉氏への反発が強まっている。サッカーファンのみならず日本国民の関心を集めている伊東の性加害疑惑報道。女性側や週刊誌批判が過熱する中、様々な議論を生んでいる。