アンドレス・イニエスタ 写真:Getty Images

 ヴィッセル神戸所属の元日本代表MF山口蛍は、FW大迫勇也、FW武藤嘉紀、DF酒井高徳らとともに、中心選手としてJ1優勝に貢献。代表OB内田篤人氏との対談で、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタにまつわるエピソードを明かしている。

 イニエスタは2018年夏から約5年間にわたり神戸でプレー。2019シーズンに天皇杯優勝を成し遂げるなど、キャプテンとして多大な功績を残していたが、昨年夏に吉田孝行氏が監督に就任して以降は出場機会が減少。今季もキャプテンを努めていたが、今年7月1日の北海道コンサドーレ札幌戦を最後にチームを離れた。

 イニエスタ退団後、キャプテンの役割は山口が担うことに。同選手はシーズン後半戦もほぼ全試合でキャプテンマークを巻いてフル出場。コンディション不良により、10月28日のJ1第31節湘南ベルマーレ戦から2試合続けて欠場も、先月25日の第33節名古屋グランパス戦で途中出場。優勝決定の瞬間には、ピッチで泣き崩れている。

 そんな山口は、DAZN制作番組『フットボール・タイム』に大迫、武藤、酒井らとともに出演。内田氏から「ホタルくんがキャプテンだよね?」と聞かれると、「僕はキャプテンじゃない」と切り返した上で、以下のようなコメントを残している。

 「(イニエスタから)何も言われていないので。アンドレスがキャプテンで今年はスタートして、シーズン途中でいなくなって、何も言われず。本当に毎試合キャプテンマークが置かれているだけ。アンドレスから特別に『お願いね』というのも無い」

 山口がイニエスタからキャプテンの役割を託されたわけではないことを暴露しただけに、内田氏は「チームをどうまとめているの?」と質問。すると武藤が「ホタルくんは背中で見せる感じ。淡々とひとりで戦い続けて、誰よりも走って、何も文句を言わずにやり続ける」

 「ゴウくん(酒井)とサコくん(大迫)が若手に喝を入れる。喝で弱っている後輩を、僕がご飯に連れて行って落ち着かせるという感じ」と、中心選手による役割分担が機能している現状を明かした。