家事手伝いとは洗濯や掃除・食事の支度・介護など日常生活に必要な仕事を手伝う人や主に行っている人を指します。以前は無職の独身女性に対してよく使われていましが、近年家事手伝いと名乗る人が減っています。この記事では、女性が家事手伝いを名乗らなくなった理由や仕事を持つメリットを解説しているので、興味のある方はぜひご覧ください。
目次
「家事手伝い」とは
「家事手伝い」を職業として名乗る女性が減った理由
「家事手伝い」とは
最近あまり聞かなくなった「家事手伝い」という言葉ですが、家事手伝いにはどのような定義がありどういった人を指すのでしょうか?ここでは、家事手伝いの定義についてまとめていくとともに、専業主婦との違いやニートとの違いを詳しく解説していきます。
家事手伝いの定義
家事手伝いには、はっきりとした定義はありませんが「洗濯や掃除・食事の支度・介護など日常生活に必要な仕事を手伝う人や主に行っている人」を指します。
無職または無就学の未婚女性で対して用いられる言葉で、働いている人や学生は含まれません。女性が外で働くことが少なかった時代は、花嫁修業の一環として母親から洗濯や掃除・食事の支度などの家事全般を学ぶことがありました。その行為に対して「無職」とするのではなく「家事手伝い」という言葉を使っていました。
専業主婦との違い
では、家事手伝いと専業主婦はどこが違うのでしょうか?専業主婦とは、結婚後に収入のある労働をせずに自宅で洗濯や掃除・食事の支度などの家事全般・育児などをこなす女性を指します。専業主婦は家事手伝いとは違い、扶養家族として夫の社会保険と厚生年金に加入できます。
1980年頃には1114万世帯もあった専業主婦世帯ですが、1990年後半になると共働き世帯同程度の921万世帯となり2020年には571万世帯まで減っています。
昔に比べて家事労働や育児の大変さに理解は高まっているものの、専業主婦=楽・なぜ働かないという印象を持っている方も少なからずいるようです。また、パートで働いている人でも夫の扶養に入っている場合は「専業主婦」に分類されます。
家事手伝いはニートとは違う?
ここでは家事手伝いとニートの違いについてまとめていきます。家事手伝いとは、先程から何度も解説しているように、洗濯や掃除・食事の支度・介護など日常生活に必要な仕事を手伝う人や主に行っている人のことです。
これに対し、ニートとは一般的に15歳~34歳までの家事・通学・就業をせず・職業訓練もしていない人のこといいます。ニートは働く意思もなく家事も行っていません。
以前は、家事手伝いにマイナスのイメージを抱く人はあまりいませんでしたが、最近では家事手伝い=働く意思がない=ニートと見られることもあるのが現実です。
「家事手伝い」を職業として名乗る女性が減った理由
ここまでは、家事手伝いの定義や専業主婦とニートとの違いについてまとめてきました。ここからは、家事手伝いを職業として名乗る女性が減った理由を解説していきます。
理由①女性が社会で活躍できるようになった
以前は、男性は外で働き女性は家で家事をするのが一般的でした。今でも女性に対して厳しい職場は存在しますが、様々な場所で女性が活躍できるようになりました。
家庭の中だけでなく女性が活躍する場所が増えたことで、家事手伝いとして家庭に残る必要性がなくなり、家事手伝いを職業として名乗らなくなった考えられます。また共働き世帯の増加とともに、家事を分担する夫婦が増えたことも、理由にひとつにあげられます。
理由②「家事手伝い」のイメージがマイナスになった
「家事手伝いのイメージがマイナスになった」ことも家事手伝いを職業として名乗る女性が減った理由にあげられます。結婚後の女性は家庭に入るのが当たり前だと考えられていて時代では、比較的多くの人が家事手伝いに良い印象を抱いていました。
しかし、現在では家事手伝いの人を「働く意思がない」「怠けもの」だと思っている人もいます。一度も就労経験がない人は「世間知らず」だとより厳しい目でみられることも少なくありません。
自分で収入を得ずに親のお金で生活をしている家事手伝いは「ニート」や「子供部屋おじさん」と同等に扱われてしまうようです。
理由③就職に不利になる可能性がある
家事は人が生活していくうえで必要なスキルですが、どんなに家事手伝いを頑張っても就労経験あるとはみなされません。そのため就職に不利になる可能性もあります。
ずっと家庭の中にいた人は、視野が狭くコミュニケーション能力も低いとみられるからです。実際、家事手伝いをやっていた人のなかには、「就職の仕方がわかない」「客観視できない」と悩む人もいます。
ほかにも家事手伝い=世間知らずだと思っている人も多く、家事手伝いの人が就職するのは非常に難しいとされています。
理由④多くの男性が共働きを望んでいる
家事手伝いを職業として名乗る女性が減った理由には「多くの男性が共働きを望んでいる」こともあげられます。以前は、結婚後は家庭に入って欲しいという男性や家庭に入りたいと考える女性が多くいました。
しかし、現在では共働きをしたいという女性だけでなく共働きをして欲しいと望む男性も増えています。そのため、家事手伝いをするのではなく収入を得て働くという選択をする女性が多くなったようです。