自民党の一部議員から、安倍派の幹部だった議員に離党を迫る動きがあると言う。それは問題の本質ではないと言う意見は兎も角、トカゲの尻尾切りを行った自民党は、果たして第二自民党を結成する動きになるのだろうか?
それとも、岸田総裁が言うように、政策集団としての存続を検討してもらうのだろうか?
自民党派閥「政策集団」で存続 裏金、政治責任に言及調整
これまでも、いわゆる派閥と言われる人たちは、自分たちはあくまで政策を学び研究する場としてきた。
だから、名称も、宏池政策研究会(宏池会)、麻生太郎政策集団(志向会)、清和政策研究会(清和会)となっている。つまり、志を同じくする者が互いに切磋琢磨する場と位置付けている。
前回の拙稿でも触れたが、自民党は過去にも二度にわたり派閥を甲斐性すると言っていながら、派閥は残り続けたが、今回は、自民党離党勧告も辞さずと言う構えで、政治刷新本部が臨むと言う。
自民党の派閥は、これまでの系譜を見ると、岸田派が保守本流で最大派閥の安倍派が保守傍流と言うことになっている。
岸田総理自身は派閥の長を降りると宣言したばかりで、しかも今回、槍玉に挙げられているのが安倍派となれば、当然だが、人事面に大きな影響を与えてきた安倍派潰しの為ではないか?との憶測が流れるのも当然と言えば当然の話だ。
ただ、有権者の関心事は、むしろ自民党が派閥を解消すると宣言しても、当の岸田総裁は政策研究会として存続を匂わせている。
つまり、派閥解消などと有名無実だとの批判が集まっている。
実際、今の自民党では仮に解散総選挙を行ったとしても、大勝するのは難しいだろう。野党が議席を伸ばす可能性は確かにある。
確かにあるのだが、では、今の自民党のゴタゴタが無党派層を動かすに至るか?と言われれば、その可能性は低いと思う。