米国の天文学者で作家としても高名なカール・セーガン(1934~1996)は、オカルトには全般的に懐疑的であったものの、テレパシーや生まれ変わりについては「実験的支持が得られ」、「真実だという可能性がある」と評している。生まれ変わりの科学的研究は現在も続いており、非常に驚くべき実例も複数発見されている。その一つがジェームズ・ライニンガーという米国の男の子のケースである。
ジェームズは1998年4月10日、米サンフランシスコで生まれた。父ブルースは会社員、母アンドレアは元プロダンサーの主婦だった。まもなく一家は米ルイジアナ州ラファイエットに移住、その地で幼いジェームズは不思議な話をし始めた。
ジェームズが2歳になる少し前のこと。父親に連れられてダラスの航空博物館に行ったジェームズは、第二次世界大戦当時の飛行機に釘付けとなったという。よほど気に入ったのだろうと母が後日、プロペラ機のおもちゃを与えたところ、ジェームズはその一部を指差して、「ママ、これはドロップタンク(増槽。外付けの燃料タンク)だよ」と言ったという。
それからしばらくして、2歳になったジェームズは毎夜悪夢にうなされるようになっていた。彼は悲鳴を上げて空中に足を蹴り上げ、「飛行機が墜落する! 飛行機が燃えている! 小さな男は出られない!」と叫んだ。心配した両親がどんな夢を見たのか尋ねると、ジェームズは「日本人に飛行機が撃墜された」と答えた。
時間が経つに連れ、ジェームズの証言はさらに詳細なものになっていった。撃墜されたのはやはり「ジェームズ」という名前のアメリカ人で、「コルセア」という飛行機に乗って「ナトマ」という「ボート」から飛び立ったという。さらに、「ジェームズ」には「ジャック・ラーセン」というパイロット仲間がいて、硫黄島の近くで撃墜されたと話した。ジェームズはおもちゃの飛行機を振り回して家具にぶつけてプロペラを壊したり、爆弾や銃弾が飛び交う日本対アメリカの空中線の様子を絵に書いたりするようになった。
父ブルースは息子の話をデタラメだと思い、それを証明するために調査をし始めた。だが、調べ始めるとすぐに「コルセア」が第二次世界大戦時の米軍の飛行機であること、USSナトマ・ベイという空母が実在して硫黄島への攻撃作戦に加わっていたことがわかった。そして、USSナトマ・ベイにジャック・ラーセンという名のパイロットが搭乗していたことも判明、さらには硫黄島の作戦で「ジェームズ・マックレディ・ヒューストン・ジュニア」という戦死者がいたこともわかったのだ。
記録によると、このヒューストン・ジュニアは21歳で亡くなっており、その妹アン・バロンの手元にはコルセアの前に立つ彼の写真が残っていた。最期を目撃した生存者の証言によると、ヒューストン・ジュニアの乗った飛行機は爆発して火の玉のようになって墜落したという。ジェームズはUSSナトマ・ベイのかつての搭乗者とも会い、その中の1人ボブ・グリーンウォルトを声で識別することができた。また、ジェームズはアン・バロンとも対面し、ヒューストン・ジュニアと彼女しか知らないはずの子供の頃の思い出や家族の問題についてなどを話すことができた。
ジェームズの事例はマスコミなどにも取り上げられ、2009年には両親の連名で『Soul Survivor:The Reincarnation of the World War II Fighter Pilot』(日本語版『ソウル・サバイバー』PHP研究所刊)というノンフィクションも出版されて大きな話題を呼んだ。また、彼の証言は専門家の詳細な検討も受けており、2016年には専門誌「EXPLORE」に論文が掲載されている。
生まれ変わりが本当にあるのか、その真偽については今も大きな議論になっているが、ジェームズの事例がその実在を裏付ける大きな証拠の一つと言えるのは間違いない。
提供元・TOCANA
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