MF文仁柱(FC岐阜)ら擁する北朝鮮代表は、今月21日開催の北中米W杯アジア2次予選で日本代表と対戦。昨年10月1日に行われた第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)男子サッカー準々決勝で、日本代表スタッフを威嚇したDFキム・ユソン(鴨緑江体育団)のメンバー入りが、ネット上で話題に。FW上田綺世(フェイエノールト)、FW浅野拓磨(VfLボーフム)、FW小川航基(NECナイメヘン)とマッチアップする可能性が考えられる。
日本と北朝鮮の対戦と言えば、杭州アジア大会男子サッカー準々決勝における北朝鮮の暴挙が記憶に新しい。北朝鮮は前半からラフプレーを連発し、計6枚のイエローカードを貰っているが、キム・ユソンも警告の対象に。同選手は後半27分、日本のスタッフから給水ボトルを強奪しようとしたほか、スタッフに左手を挙げて威嚇していた。
こうした北朝鮮の行為に対しては、元日本サッカー協会(JFA)会長の川淵三郎氏をはじめ、日本の著名人から次々と怒りの声が噴出。U22日本代表の主将として北朝鮮戦でプレーしていたDF馬場晴也(北海道コンサドーレ札幌)は、杉谷拳士氏(元北海道日本ハムファイターズ)との対談で、当時の状況を以下のように振り返っている。
「中継で映っていなかったけど、ハーフタイムから(北朝鮮側は怒っていた)。ロッカールームの前で殴り合い寸前。乱闘になりかけていた。だいぶ熱くなっていた。(試合後は)とりあえず北朝鮮が帰るまでは、ロッカールームにいろ、出てはダメと言われた」
ただ、北朝鮮は韓国への敵対心を強める一方、岸田文雄内閣総理大臣充てに見舞いの電報を送るなど、日本に対しては秋波を送っている。過去にもスポーツの国際大会を政治利用してきただけに、今回の対戦で北朝鮮がラフプレーを控える可能性も考えられる。いずれにしても、キム・ユソンのプレーに注目が集まる。