DAZN 写真:Getty Images

 インターネット動画配信サービス『DAZN』は、11月に行われるFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選の日本代表vsインドネシア代表、日本代表vs中国代表を独占配信。無料開放企画に対する苦情が止まないだけに、地上波放送なしという現状が憂慮されるほか、日本代表への関心度低下の可能性が心配される。

 これまで主に民放やNHKで中継されていた日本代表戦だが、DAZNがアジアサッカー連盟(AFC)と2028年までの長期契約を結んだことにより、W杯最終予選のアウェイゲームをはじめ多くの試合でDAZN独占配信に。2022年のカタールW杯出場を決めたオーストラリア戦で地上波放送がなく、盛り上がりを欠いたことは記憶に新しい。

 北中米W杯アジア最終予選も、ホームゲームこそ地上波放送があるものの、アウェイゲームはDAZNが独占配信。「100万回パスをつないでみんなで#(ハッシュタグ)代表戦みようぜ」という企画において、Xでのポストが累計100万回を超えたことにより、11月開催のインドネシア戦、中国戦の「Fan Zone」が無料開放された。

 ただ「Fan Zone」は実況不在。元Jリーガーの林陵平氏が適宜試合展開や選手の特徴等を解説したとはいえ、矢部浩之さんをはじめタレントや芸能人による会話がメインだった。また配信画面では、出演者が左隅にワイプして出続ける仕様に。普段DAZNでサッカー中継を見ないファンにとって見慣れない配信形態であるだけに、インドネシア戦ではDAZNに対する批判や苦情が相次いでいる。

 中国戦でも同様の反応が予想される中、ネット上では「Fan Zone」の内容を踏まえて、「地上波でちゃんとした実況と解説を聞きたい」「DAZN無料とはいえ、芸能人の関係ない話はいらない」「DAZNの無料配信自体は嬉しいけど、この放送内容だと日本代表見ない人増えそう」といったコメントが。中国戦でもインドネシア戦とほぼ同じメンバーでの配信が予定されているだけに、「芸能人の話うるさいし、中国戦は見ないかな」という声も挙がっている。