田中碧 写真:Getty Images

 サッカー日本代表「森保ジャパン」のMF田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)は、日本時間10日未明の国際親善試合ドイツ戦でダメ押しゴールをマーク。試合後、ドイツメディアがデュッセルドルフ監督による皮肉交じりのコメントを伝えている。

 田中は2-1と日本リードの75分に、MF久保建英(レアル・ソシエダ)とともに途中出場。FW浅野拓磨(VfLボーフム)が追加点を奪った直後、右サイドから久保のあげたクロスに頭で合わせると、シュートはゴールマウス左隅に吸い込まれた。

 ドイツ代表にとどめを刺すゴールを決めた田中。昨季終了後にクラブ幹部にステップアップ移籍を志願していたが、ブンデスリーガ(ドイツ1部)VfBシュツットガルト移籍破談が報じられたほか、イングランド2部リーズ・ユナイテッドからの関心も立ち消えに。移籍市場最終日には、DF板倉滉擁するボルシアMGからの関心が伝えられたが、デュッセルドルフ残留に落ち着いた。

 ドイツ紙『エクスプレス』は、田中がドイツ戦でゴールをあげたことを伝えた上で、デュッセルドルフ率いるダニエル・ティウネ監督のコメントも紹介。

 これによると、指揮官は田中にレギュラーを保証していないことを明かした上で、「彼はドイツ代表との試合で良いプレーを見せたが、彼はデュッセルドルフに戻って再びこのクラブのユニフォームを着ることを嫌がるかもしれない。我々は今、彼に少し頭の中で自分自身を整理する時間と機会を与える必要がある」とコメント。ドイツ戦でのゴールを称えることはなかったという。

 なお田中は日本代表合流前の今月2日に行われたドイツ2部リーグ戦で、70分からプレー。今季開幕から3試合つづけてスタメン出場していたが、移籍に関する問題を抱えたことにより、今月に入って厳しい立場に置かれているようだ。