日本代表は2月3日開催のAFCアジアカップ準々決勝で、イラン代表相手に1-2と敗北。ベスト8という結果に終わった中、日本代表OBの城彰二氏がMF守田英正(スポルティングCP)の森保一監督に対する訴えをもとに、日本サッカー協会(JFA)に対して日本人指導者がレベルアップするための施策を提言した。
守田はイラン戦後のインタビューで戦術面におけるチーム全体の約束事を定めるよう、森保監督に訴えるようなコメントを残した模様。指揮官が2022年6月にMF三笘薫(ブライトン)の個人能力に依然していると解釈可能なコメントを残していたこともあり、ネット上では「森保監督は個人戦術に依存しすぎ」などと、戦術面で改善を求める声や森保監督解任論が湧き起こっている。
そんな中、城氏は10日午後に自身のYouTubeチャンネルを更新。アジアカップ8強という結果に対して「とても残念な結果になった」と肩を落とした一方で、「(イラン戦後に)守田が言ったように(戦術面で)チームに何もなかったということが逆に収穫だと、皆は思ってほしい」と、スポルティング所属MFの発言に言及。
MF久保建英(レアル・ソシエダ)やMF三笘薫(ブライトン)ら、代表選手が欧州のトップレベルで結果を残している現状や、MFアンドレス・イニエスタ(エミレーツ・クラブ)ら大物選手のJリーグ参戦による国内組のレベルアップを強調した上で、「指導者がレベルアップする場所って、海外に行けばアジア止まり。世界レベルじゃないから、(欧州の名将など)世界で戦ってきた人や、そのような経験値のある人を(日本代表の)アドバイザーに入れたら、指導者のレベルも上がる」と、JFAに対して指導者育成の抜本的な改革を求めている。
そして森保監督のレベルについて「色々悩まれているし、多分(様々なことを)やっているだろうから、本当に勉強してもらって。まずはやっぱり代表チームの選手から、そのような言葉が出るくらいの戦術だから、もう1回戦術の立て直し、落とし込みをしないといけない」と語るなど、指揮官に戦術面のブラッシュアップを求めた。
なお城氏は今月8日にYouTubeチャンネルを更新した際に「守田はよく言ったと思う。選手としては、これ本当は言ってはいけないこと。自分たちのチームを崩壊させてしまう言葉じゃない。だけどそれだけフラストレーションがあったり、そのくらい自分たちも考えて選手はやるけど、でもどうにもいかなかったと思う」と、日本代表MFの発言を擁護している。