■子供たちもまた戦争の犠牲者

 ロシア連邦消費者権利・人間福利保護管理庁はこの事件は「特別管理」下に置かれていると述べた。保護者が子どもの様子を確認できるように、24時間対応のホットラインも設置されたという。

 子供たちは西シベリアのキャンプ施設にいたため、まだそこに滞在している子供たちの診断が行われたと共に、原因を突き止める調査が開始されたという。

 サラトフ地方のローマン・ブザルギン知事は「子供たちに同行した医師と到着した救急隊は、現場で必要なあらゆる措置を講じた。ロシア連邦消費者権利・人間福利保護管理庁は即座に現場に移動検査室を配備した。子供たちは全員医師の検査を受けた」と述べた。

【悲劇】ロシアの電車内で“謎の病気”が発生、百人数十人の子供が発症、少女が死亡
(画像=「Daily Star」の記事より、『TOCANA』より 引用)

 地元の報告ではこの一件はインフルエンザA型によって引き起こされた可能性があると示唆されているが調査は進行中である。

 ロシアはウクライナの子供たちをロシアに移住させたことで強く批判されている。

 ルハンシク州は2014年にウラジーミル・プーチン大統領によって一度占領され、今回のウクライナ侵攻でもいったんロシア軍の支配地域となった。

 現在、国際世論や人権団体の活動によって、こうした“サマーキャンプ”に連れて行かれた子供たちの“連れ戻し”が進められているのだが、今回の一件はそうした動きの最中の悲劇となってしまった。この子供たちもまた戦争の犠牲者であることは間違いない。

参考:「Daily Star」、「The Sun」ほか

文=仲田しんじ

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提供元・TOCANA

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