政府はUFOとエイリアンについての“事実”を隠蔽しているのだろうか。もし隠蔽しているとすれば、今後も隠し通すことができるのか。そしてその“事実”が明るみになる日はいつなのか。物理学者が統計学に基づいて“その日”を予測している――。
■UFOとE.T. についての“事実”がバレる日はいつか?
有名な「ロズウェル事件」をはじめ、墜落したUFOとエイリアンが極秘に回収されしかるべき場所に保管されているという“陰謀論”は大衆文化やメディアに溢れている。
アメリカ政府はUFOとエイリアンについての“事実”をひた隠しにしており、図らずも目撃したり知ってしまった者はMIB(メン・イン・ブラック)によって厳しく口止めされるという噂もまことしやかに語られている。
もしも隠蔽されているのだとすれば、この先何らかの予測不可能な人為的ミスやアクシデントでその“事実”がバレてしまう可能性はゼロではないだろう。
2023年のソル財団の初開催会議では、政府や軍隊などの組織の制御外でUFOとエイリアンについての“事実”がバレてしまう事態を「破局的暴露(catastrophic disclosure)」と定義している。
米オールバニー大学の物理学准教授であるマシュー・シダギス氏は、この「破局的暴露」がいつ起こるのかを統計学の手法を用いて計算し、その研究結果を今年10月に「arXiv.org」で発表して話題になっている。
シダギス氏はこの可能性のあるケースとして、UFOがニューヨーク・マンハッタンのタイムズスクエアのような混雑した大都市の真ん中に墜落した場合を想定している。もしそのようなことが起きれば、居合わせた多くの人々が墜落したUFOをスマホで撮影し、SNSなどに投稿して話題になるだろう。当局は情報拡散を防ぐのに躍起になるだろうが、ロズウェルのような砂漠地帯ならともかく、人の多い大都市で起きた場合は防ぎきることはできそうもない。
地球表面の人間の分布、時間の関数としての人口、そしてスマホ所有者の割合を厳密な統計分析の基礎として考慮して計算した結果、シダギス氏によればこの「破局的暴露」は今すぐ起きても不思議ではないということだ。
正確には2040年をピークにしたプラスマイナス20年ということで、2020年から2060年までの間で「破局的暴露」はいつでも起こり得るというのである。
シダギス氏は11月4日に人気のポッドキャスト番組「UAP Studies」にゲスト出演した際、「物事を曖昧で定性的なもののままにしておくのではなく、実際に計算してみることにしました」と語り今回の研究の動機を説明している。
「私は、何らかの知性が存在し、故障する可能性のある宇宙船を飛ばしており、ロズウェルのような墜落はフィクションではなく現実であると仮定しました。そして、軍産複合体がもはや物語をコントロールできない、十分な速さで片付けられない事故が起こるまでにどれくらいの時間がかかるかを計算しました」(シダギス氏)
この「破局的暴露」が起きた場合、世界はパニックと混乱に陥るのではないかと一部で危惧されており、最悪の場合、絶望して自暴自棄になった勢力によって戦乱が引き起こされるとの見立てもある。
しかしシダギス氏はその点については楽観的で、現代の人々はいったん半信半疑の立場をとるためにパニックが起こることはないと説明する。
「ほとんどの人は気にしないでしょう。私たちは、実際にはそれがまだ偽物だと思い込んで、気にしないような時代に生きていると思います」(シダギス氏)
フェイク映像やフェイクニュースにある程度“免疫”のある現在の我々にとって「破局的暴露」を冷静に受け止められるとすればひとまずは最悪の事態は回避できそうだ。そしてもちろんその“事実”にどう対処していくのか皆で知恵を絞ることになるとすれば、それはそれで人類レベルの意義のあるイベントになるのかもしれない。
文=仲田しんじ
提供元・TOCANA
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