国際的な孤立への道をひた走りするロシアに待っているのは、何か

ロシアを常任理事国から外すべしという議論がいずれ国際世論の主流になるだろうと思っているが、さて、ロシアはどうするか。

万一ロシアが国連から離脱するような事態になってしまっては大変なので、ここはロシアの国民の皆さんの賢明な判断に期待したい。

ロシアに待っているのは、何か
(画像=Mordolff/iStock、『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)

多分、今プーチン大統領は相当追い詰められた状況にあるのだろうと推測している。

事が自分の思うように運ばなくなった時の独裁者の心境をあれこれ推測しているが、大体は正常な判断が出来なくなるのではないか。

狂気に駆られた独裁者は疑心暗鬼になり、自分の側近まで処罰するようになってしまうので、プーチン大統領の一挙手一投足から目が離せない。

反戦を訴えた3歳の女子まで拘束した、などというニュースが入ってきたが、これはフェイクニュースの類かも知れないと思って眉に唾を付けているところだが、軍の幹部に核行使の態勢を整えるよう指示した、というのはどうやら本当のようである。

ロシアの外務大臣もことさらに世界戦争や核戦争に言及しており、今は、何が起きるか分からない実に危険な状況にあることは否定出来ないだろう。

プーチン大統領が既に一線を越えてしまったことは明らかだが、更にその先のもう一線を越えないことを願っている。

プーチンの狂気を止めることが出来るのは、習近平一人?

最早誰の言うことも聞きそうにないプーチン大統領だが、それでも中国が本気になって止めればさすがにこれ以上の蛮行は差し控えるのではないか。

すっかり人間が変わってしまった、などと言われているが、プーチン大統領は中国の習近平氏には一目も二目も置いているようだから、プーチンの狂気を止めるためには中国の習近平氏を動かすのが一番かも知れない。

アメリカのバイデン大統領も必死ではあるが、アメリカは事実上内部分裂状態になっているようで、アメリカの国民の半数以上はウクライナ危機にアメリカが深入りすることを内心では嫌っているようだから、ロシアに対する牽制力は決して高くない。

周近平氏はアメリカとの対抗上ロシアに理解ある同志のように振舞っているようだが、どこかに渋面を漂わせているようで、内心ではこれ以上ウクライナ危機が拡大することを嫌悪しているように映る。

ウクライナの外相が習近平氏に仲介の労を取ってもらいたいというメッセージを発しているようだが、習近平氏はその願いを無碍に却下するようなことはしないのではないか。

戦況は必ずしもプーチン大統領の思惑通りにいっていない、とかロシア軍の士気がかなり落ちているようだなどという話が飛び交っており、プーチン大統領はそれなりに追い詰められているのかも知れない。

今は、狂気に駆られてプーチン大統領が暴発してしまうことを恐れなければならない危険な状況なんだろう。

ここは、やはり習近平氏の出番かも知れない。

編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2022年3月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。

文・早川 忠孝/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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