新NISAやiDeCoなど、非課税で運用できる制度の拡充に伴い、資産形成を促す流れは加速している。では、どのくらいお金をためていれば、安心できるのか。答えは、家族構成やライフスタイル、消費に対する価値観などにより、「人によって違う」という結論になってしまうが、では「目標が決まらない」「イメージできない」という人のために、参考にしていただきたいデータを紹介する。
年代別の平均貯金額
金融広報中央委員会が発表している「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」データによれば、年代別の金融資産保有額(株や生命保険などの金融資産を保有していない世帯を含む)は、単身世帯の30歳代で平均値が606万円、中央値が56万円、40歳代で平均値が818万円、中央値が92万円、50歳代で1067万円、中央値が130万円となっている。
なお、平均値(データを足し合わせ、データの個数で割った値)は少数の高額資産保有世帯によって大きく引き上げられることがあるため、中央値(データを小さい、または大きい順に並べ、真ん中にくる値)の方が実感に近い数字になると考えられる。
データを見て、ほっとしたり、急に不安になったりした人もいるだろうが、ライフプランは人それぞれ、人生いろいろだ。資産形成で大切なのは、自分のライフプランに合ったマネープランが描けているかどうかである。
今後、入ってくる見込みのお金と見込まれる支出を確認して、自身だけのキャッシュフロー表を作ってみると漠然とした不安は解消されるのでおすすめ。ファイナンシャルプランナーなど、お金のプロの力を借りるのも良いだろう。
貯金方法とポイント紹介
最後にためる方法とおすすめ度、ポイントを紹介する。
人生100年時代、インフレ対策も重要な世の中になっている。これからコツコツためる力を養って、時間をかけて資産形成をしていこう。
投資にはそれぞれリスクがある。資産の状況、投資可能な期間などによってリスク許容度や適切な資産形成の方法も異なる。最終的な投資決定は自身の判断で行っていただきたい。
■Profile
金谷理恵
損害保険会社、生命保険会社、証券も扱う生損保乗合代理店を経て、現在はオンライン相談サービス「お金の健康診断」を運営する400F専属のアドバイザーとして活動。趣味はワインとピアノ。アマチュアピアノサークルに所属しており、年に複数回ホールで演奏することも。
提供元・BCN+R
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