ベガルタ仙台は先日、ジュビロ磐田所属FW後藤啓介のパフォーマンスへの抗議を目的として試合後にバス囲みをしたサポーターを処分。これに抗議する形で同クラブのサポーター団体が「応援歌使用停止」という形でクラブに抗議している。そんな中、クラブは応援歌使用停止を受けての対応について、公式見解を示した。
クラブは先月7日、磐田戦後のバス囲みが威嚇行為にあたるとしてサポーター22名に無期限の入場禁止処分を通達。するとサポーター団体は9日のJ2リーグ第25節栃木SC戦を前に、サポーターに対して「応援歌使用停止」を案内。
「磐田戦事象の処分について、これまでにクラブと共に積み上げてきた仙台の応援の歴史的背景、応援土壌、文化を全く理解することなく、また処分に至る経緯に関しても、現場でクラブが実際に取った行動等まだまだ調査不足な点があり、不可解な点が多く到底受け入れられるものではありません」とクラブの処分に反発している。
依然としてサポーター団体による応援の先導が行われない中、クラブには「応援歌使用停止」に関して以下のような要望が届いているという。
「アウェー栃木戦で、一部のサポーター団体より、「応援歌使用停止のお知らせ」という応援歌の試合での使用禁止を促すような紙が掲示およびばらまかれていた。これについては法的根拠もないと思うので、観戦や応援しているサポーターに対して脅迫や心身を傷つける行為、また営利妨害として、毅然とした対応を行ってほしい」
「一部サポーターより応援歌の使用停止の通達があり、自然発生する応援歌に対して、監視して歌った人達を睨みつけるような場面もあったようだ。私はメインの年間チケットだが、状況が状況なので、サポーター自由席を購入して声を出して応援したいと思うが、監視している人に何かされるのではないかと不安だ」
声出し応援に対する不安の声も上がる中、クラブは1日に公表した「ファン、サポーターのみなさまからのご意見に対する改善内容について」を通じて、一部からの要望に対して以下のように回答している。
「一部サポーターが配布した応援歌使用停止のお知らせにつきましては、外部専門家のご意見も踏まえ、根拠が不明確で対応できない内容と認識しています。当クラブおよびアウェークラブの観戦ルールに従って、引き続き応援歌などによる熱い応援をお願いいたします。なお、ホームゲームでの警備については、十分に注意してまいります」