田中碧 写真:Getty Images

 フォルトゥナ・デュッセルドルフ所属の日本代表MF田中碧は、今月19日のドイツ2部リーグ戦でフル出場。試合前、デュッセルドルフ指揮官が同選手の去就について語っている。

 田中はデュッセルドルフとの契約を2025年6月まで残す中、昨季終了後にクラブ幹部に退団申し出と報じられていた。またドイツ誌『キッカー』は先月下旬、ブンデスリーガ(ドイツ1部)VfBシュツットガルトが守備的MFの新戦力として田中の獲得に興味を示していると指摘。アイントラハト・フランクフルト、ウェストハム・ユナイテッドなども移籍先候補にあがっている。またドイツ誌『ビルト』は今月17日、同選手の現状について以下のような見解を示していた。

 「田中には現時点でまだ具体的な問い合わせやオファーがない。しかし彼は依然としてドイツ国内外を問わず1部リーグへの移籍を望んでいる。1部リーグ所属クラブはどこも初期段階にしか過ぎない。負傷者やチーム編成の空白により補強に動く可能性がある。田中はそれを待っている」

 すると『ビルト』は19日、ドイツ2部パダーボルン戦前におけるダニエル・ティウネ監督のコメントを紹介。指揮官は田中の去就や今季ここまでのパフォーマンスについて、以下のように語ったという。

 「田中は可能性があるなら移籍したいと私に相談しに来た。自分がベストパフォーマンスを発揮している時がある。彼が相手の網を崩し、1対1をことごとく制すれば、2クラブほどが彼の獲得に動くだろう」

 「彼は長い間ケガをしていて、すぐに復帰した。彼のパフォーマンスはそれほど安定しているわけではないが、彼には常に試合をコントロールする局面がある。このクラブのロッカールームにいる限り、私は彼に最大限のコミットメントを求める」

 「移籍の可能性は否定しない。だが、今後数週間、数カ月、彼が我々と一緒にプレーする可能性も否定しない」

 田中は今年4月9日のリーグ戦で右膝内側靭帯を断裂。しかし先月の練習試合で復帰すると、今季開幕から3試合つづけてフル出場。中盤でのボール奪取をはじめ、随所で良いプレーを見せているだけに、ステップアップ移籍が期待される。