24年あたりには限界に近づくか

いったい、どのような層の人たちが買っているのか。

「ここまで高くなると、需要が追いつかないという見方がある一方、実需ながら資産価値上昇を期待して、かなり無理して購入する高額所得者が増えている。高額のローンを組んでも返済できる高額取得者やパワーカップルで、いま買っておけば値上がりによって資産家の仲間入りできるという期待がある。個人的には非常に怖い考え方だと思うので、あまり無理はしてほしくはない。

そのほか、スタートアップの成功者などの新たな富裕層も多く、地方の資産家が東京の迎賓館、子弟の下宿などとして購入するケースも安定的にある。さらに、円安を背景に海外からの購入も多い。超高額物件でも1割から2割は海外からの購入者で、上海、台北などに比べると日本のマンションは安いという判断で、原則的に現金買いしている。海外からみると、もう少し上がっても、東京や大阪のマンションの魅力は褪せないだろう」

では、マンション価格の上昇はいつまで続くのか。

「庶民感覚では現在の高さにはとてもついていけないが、ついていける層が一定数いるのは間違いない。そのため、23年下期も1割程度は上がるが、24年あたりにはそろそろ限界に近づくのではないだろうか。とはいえ、急速な下落は考えにくく、ピークは打つものの、しばらくは横ばい程度で推移することになりそうな気がする」

(文=Business Journal編集部、協力=山下和之/住宅ジャーナリスト)

提供元・Business Journal

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