わざわざ陛下がそのような願いを語られたのは、国民にも愛子さまに勇気を持って登校するように応援してほしかったのだと思った。しかし、マスメディアは、その勇を鼓して語られたお言葉すら不思議なほど目立たないような形でしか報道せず、国民の大半は知らないままだった。

逆に「ご両親である両陛下に新型コロナを感染させまいとする素晴らしい親孝行」と褒めた人がいたが、学生が登校することは親不孝なのか。心配なら、皇居は広いから、ご両親との接触を減らすのも容易だった。

そこで、陛下は、学習院大学で彬子女王の肝いりで開かれた故三笠宮殿下の回顧展に愛子さまをお連れになった。これが、1年生時にオリエンテーションで登校されたのち2年ぶりのキャンパス訪問となり、徐々に登校回数を増やすきっかけになった。

私はやはり、天皇になるとか以前に、愛子さまが単独公務を本格的に開始されるなど、活動の幅を広げるように世論も応援し促すべきだと思う。

そして、結婚後も単独で皇室に残れるという案は、ご結婚の条件を飛躍的に広げる。現在のように普通に『お嫁入り』するのは、婚家にとって荷が重い。よほどの富豪でないと苦しい。黒田清子さまの場合でも、だから難航した。

一方、結婚相手が皇族になるのは、小室圭氏のような野心家でないと普通は嫌がる。それはそれはもはや婿養子だから、それがゆえに嫌な人も多い。

それに対して、いま検討されている案では、赤坂御用地のなかに住居はもらえて、愛子さまには最高限度3000万円の無税の手当が付き、結婚相手は、普通に働いたらいい。姓はおわば夫婦別姓みたいなものだ。

夫が政治家やタレントになったらどうするかとか、野田佳彦氏はいっているが、結婚の時にそういうことはしないと約束させたらいいし、もし政治家にでもなったら、配偶者は厳密に皇室とのお付き合いの場にでるのは遠慮してもらうとか、赤坂御用地から出ていただくとかすればいいことだ。制度としては可能だとかいったら何もできなくなる。