立憲民主党が目指す「政権交代」
立憲民主党の代表選は、野田元首相、枝野元代表、泉現代表、吉田衆議院議員の4名で争われている。いずれの候補も自公を過半数割れに追い込み「政権交代」を目指すとしている。
いわゆる「裏金問題」で世論の厳しい批判を受ける自民党は「総裁選」で新しい総裁を選び、「起死回生」で危機を乗り切る目論見であるが、「裏金問題」は構造的で根が深く、来る総選挙ではなお予断を許さない政治情勢と言えよう。
立憲民主党の労働者階級中心の「経済政策」上記4名に共通する立憲民主党の「経済政策」は、自民党が推進してきた大企業や富裕層中心のトリクルダウン型「アベノミクス」を否定し、中間層を増やすボトムアップ型経済を目指している。
具体的には、最低賃金の大幅引き上げ、非正規雇用の正規雇用化促進、男女の賃金格差是正、国民の所得格差是正、社会保障の充実、さらに、大企業・富裕層への課税強化、株式等金融課税強化なども選択肢となろう。
「強力な経済成長戦略」欠く立憲民主党しかし、残念ながら、立憲民主党には手厚い労働者保護政策はあるが、日本経済を成長発展させるエンジンとしての「強力な経済成長戦略」が見られない。すなわち、日本経済の成長発展に不可欠な人工知能、情報通信、半導体、医療、バイオ、再生可能、宇宙など先端技術産業の技術革新により日本経済の生産性を画期的に引き上げ、国際競争力を強化して、日本経済を底上げする、経済・財政・金融政策が立憲民主党には見られない。
そのため、株価も民主党政権時代の日経平均株価8000円時代に逆戻りし「株暴落」の懸念がある。のみならず、民主党政権時代の不景気な「デフレ経済」に逆戻りする懸念も否定できない。
このため、立憲民主党が目指す中間層を増やすボトムアップ型経済の実現も困難であろう。
立憲民主党「安全保障」にも重大な懸念立憲民主党は日米同盟を肯定するが、米国との「集団的自衛権」は「違憲」とし否定しており、日本の安全保障上重大な懸念がある。